ギュレンの弟、無罪の訴え
2017年06月03日付 Cumhuriyet 紙
イズミル第14重罪裁判所で開かれた第1回期日に、15年の禁固刑の求刑により身柄を拘束されているクトゥベッティン・ギュレン被告と弁護士が出席した。ギュレン被告は椎間板ヘルニアによる体調不良を訴え、着席したままで答弁した。同氏は、自身の嫌疑については改めて無罪を訴えるとともに、印刷業に従事していただけであって目撃証言は自身に対する中傷であると主張した。ヒュッリイェト紙が報じたところによると、涙を流しながら答弁し、幾度にわたり健康面に問題があると述べたクトゥベッティン・ギュレン被告は、「警察や軍警察、そして市民に武器を向けるようなことをしたならば、神が裁きを下すことでしょう。私はただ、印刷会社で自分の仕事をしていただけです」と主張した。
フェトゥフッラー派テロ組織(FETÖ)の一部として活動していたと主張されているカイナク・ホールディングス傘下のチャーラヤン印刷会社において、定年退職後に「相談役」として働いていたと述べたギュレン被告は、自身の目撃証言に対して事実無根であると主張した。
ギュレン被告は、目撃者の内、ヌレッティン・ヴェレン被告だけはテレビで見たことがあり、同氏が主張した印刷会社を一度訪れ、会社の2階で話しながら作戦会議を行ったという証言を否定した。
FETÖの首謀者であるとされる兄のフェトゥフッラー・ギュレン氏とは、3~4年前に血管腫を患った際に訪問したと話したギュレン被告は、さらに以下のように答弁した。「私はテロを憎んでいます。いかなるテロ組織であろうと、私は憎みます。すべてのテロ組織を、です。そのため、今は非常に不愉快な気持ちです。慈悲など求めていません。私は正義を望みます。体調もあまり良くはありません。拘置所の決まりごとのせいで命の危機にあります。」
目撃者の一人であるヒュセイン・ウール・サルチチェキ被告は、39年間組織に所属し、FETÖのメンバーであれば誰もがクトゥベッティン・ギュレン被告を知っていると述べ、「クトゥベッティン・ギュレンさんは組織の上層部の人間でした。そのため彼について冗談を言うようなことはありませんでした」と証言した。
サヌク弁護士は、依頼人がギュレン氏の親族であるという理由だけで逮捕されたと主張し、以下のように述べた。「依頼人は、逮捕後に病気が悪化した。現在、9つの病状を抱えている。依頼人の健康状態は、拘置所の規則により悪化する一方である。設備の整った病院への輸送を求める。」
裁判官はクトゥベッティン・ギュレン被告の身柄拘束の継続と、残りの目撃者の証人喚問、そして不足書面の完成を求めることを決定し、期日を延期した。
FETÖ捜査網において、「武装テロ組織のメンバーである」という罪状により捜索されたフェトゥフッラー派テロ組織の首謀者であるとされるフェトゥフッラー・ギュレン氏の弟であるクトゥベッティン・ギュレン被告は、昨年の10月2日にイズミル県ガーズィエミル市で警察が行った強制捜査により逮捕された。
クトゥベッティン・ギュレン被告は、イズミル県ガーズィエミル市にあるカイナク・ホールディングス傘下で活動していたチャーラヤン印刷会社に役員として任命された後、同会社で仕事に就いていたと主張され、テロ組織との関係性は断ち切られた。
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:42755 )