教育省、「社会活動」指針にアタテュルク不在
2017年06月09日付 Cumhuriyet 紙
国民教育省が制定した新たな「教育機関における社会活動に関するガイドライン」により、社会活動の目的の中に「国民的、道徳的、倫理的な価値観の獲得」が加筆された一方、「生徒らをアタテュルクの原則及び改革、そしてアタテュルクのナショナリズムに依拠する国民として育てる」という表現が削除されたことが注目された。国民教育省が制定した新たな「教育機関における社会活動に関する規定」により、社会活動の目的の中に「国民的、道徳的、倫理的な価値観の獲得」が加筆された一方、「生徒らをアタテュルクの原則及び改革、そしてアタテュルクのナショナリズムに依拠する国民として育てる」という表現が削除されたことが注目された。アタテュルクに関する記述を規定全般から削除した教育省は、1739号国民教育基本法を示すのみでまとめられた。
7月15日クーデター未遂事件や誕生記念週間、イスタンブル征服記念日、そしてクトゥル・アマレ勝利記念日らが、教育機関における「日・週間スケジュール表」に加えられた。今回のスケジュール表からは、世界エイズデーやユヌス・エムレ週間、そしてメヴラーナ週間が削除された。
新たに制定されたガイドラインにより、生徒らが年間で参加する科学的、社会的、文化的、芸術的、そしてスポーツの分野における教育機関内外での活動や、設置される学生クラブ、そして実施される観光企画やコンテストらに関する基本方針がまとめられた。生徒らを大将とした活動として、宗教的活動に最も大きな予算を割いた教育省は、旧ガイドラインに相対して新ガイドラインでは予定される活動に関して制限を設けなかったことが注目された。
■誕生記念からクトゥル・アマレまで
新ガイドラインにおいて最も注目された要素の一つが、日・週間スケジュール表となった。このスケジュール表の中では、国民教育省の戦略開発局の「ビジネスカレンダー」に追加された誕生記念活動が、ヌマン・クルトゥルムシュ副大臣が1週間をヒジュラ暦と結びつけるよう指示したことに対して宗務庁が批判したことを受け、教育省のカレンダーにおいても4月14日から20日の期間で設けられた。クーデター未遂事件の後、年間を通して生徒らに行われた7月15日に関する諸活動後の追悼活動は、夏季休暇の期間に入るものの、「7月15日民主主義及び国民の一体性の日」という内容で年度始めの第2週に追悼プログラムを実施することで決定した。歴史学者らの間で論争となったクトゥル・アマレ勝利記念日は、教育省の新カリキュラムが制定された後に新たなスケジュール表で設けられることとなった。さらに新スケジュール表では、生徒らが5月29日にイスタンブル征服記念活動を行うこともガイドラインで規定された。
■ユヌス・エムレは削除
教育省の宗教的な基本方針に対して2010年の日・週間スケジュール表には記載されていた聖者らの重要人物の内、ユヌス・エムレとメヴラーナが新ガイドラインには記載されなかったことが注目された。新ガイドラインでは、5月の第1週に生徒らが行っていたユヌス・エムレ週間と、12月2日から9日にかけてのメヴラーナ週間に関するプログラムが削除された。そして、生徒らがエイズに関して幼少期から理解することを目的とした12月1日の世界エイズデーに関する活動も、今回のプログラムから削除されたスケジュールの一つとなった。
さらに今回のプログラムでは、新たなスケジュールとして、11月14日に世界糖尿病デーや11月21日から27日にかけて口腔・歯科衛生週間、12月5日にトルコ女性選挙権獲得デー、4月1日から7日にかけてガン週間、そして4月2日に世界自閉症啓発デーが追加された。
擁護者団体である教育労働組合がしばしば批判していた教師と生徒らの式典における服装に関する正装のガイドラインが、新たな改定により柔軟な対応に切り替えられた。旧ガイドラインで記載されていた「国家的な式典やその他の式典の際には、教育機関の経営者や教師、生徒、そしてその他の従事者らは『教育機関における従事者及び生徒らの正装に関する規定』の条文に適する服装で参加する」という文言が、新ガイドラインでは削除された。
■「アタテュルクに関する箇所」が削除
新ガイドラインでは、「式典に関する基本方針」という章の削除も注目された。「式典では、アタテュルク並びにトルコの偉人ら、そして教育殉教者らに対して敬意を表し、国歌斉唱後にその記念日の意味や重要性に適した形で用意されたプログラムに則った活動が行われる」という文言が記載された箇所は、すべて削除された。
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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:42788 )