小学校からサズの演奏を始めたアンタルヤ出身のエムレ・ダユオールさんは、中学、高校時代の晩はステージに立っていた。芸術と密接なつながりのあった生活で、音楽教師となり、2011年には彼自身の言葉によると「音楽家狩り」に出たダユオールさんは、アナトリアの村から村を回り、町の芸術家を調査している。彼が記した記録は、ソーシャルメディアで共有されている。村で学んだ伝統的音楽を学生達に教えるダユオールさんは、ある意味では、文化の存続の架け橋なっている。
■トルコ音楽家狩り
今日まで14の都市を巡った若手音楽家は、「数えきれない村、数えきれない素晴らしい人々と知り合い、彼らの音楽を袋に満たした。 2,500の地域を回って、約3,000人を記録に残した。最大の夢は、隊列を組んでトルコの村々を回って、現地の音楽家を何年間も記録に残すことである」と述べた。
彼は、活動によってアナトリアの音楽文化に音楽学と民俗学の点で意識を生み出し、「この記録からアルバムの制作を考えている」と話した。
村の生活、民族音楽、古い伝統的なアナトリアの音楽を愛好していると述べたダユオールさんは、「調査を自分の地元であるテケ地域で始めた。時間を見つけては、 特に週末に村に行っては地元の音楽家狩りに出ていた。一方で様々なコンサート、演奏会ような活動で音楽家として多くの芸術活動を行っている。村々で学んだ音楽を、こうしたコンサートで演奏している」と述べた。
■私の袋に
ダユオールさんは、目的が民衆音楽を本源から学ぶことであると述べて、次のように続けた。
「それぞれの地域で私が行ってきた記録のうちの一部をインターネット環境にアップしてわかったのは、私がアナトリア音楽の資料となる年長者へ深い興味と敬意を抱いていることである。訪問した全ての村で聞いた音楽は私にとって薬になった。未来の世代に音楽文化を正しい形で伝え、失わせないことが私の目標である。村々を回って作成した私の記録で、ある種のアナトリアの声の記憶を明るみにした。何年間も箱の中に隠れされていた伝統的な音楽を私の袋に置いている。」
■トルコを代表した
先月、カザフスタンの首都アスタナで開かれたトルコ世界音楽祭でトルコを3本弦のサズで出場したダユオールさんは、「自分たちの地域の音楽をほかの地域で伝えることは、深源が揺れる地域の間の音楽の旅に出ることができ、とても幸せである」と述べた。
■タフタジュの哀歌、ユリュックの調べ
ダユオールさんは、向かったすべての村で自分のことを地元民のように人びとに感じさせるとし、次のように語った。「彼らの仲間の一人のように暖かい雰囲気を捉える。このことをサズを弾きながら、民謡を歌いながら、彼らの暮らしについて談笑しながら、している。タフタジュの哀歌、ユリュックの喉の調べ、ケレムの調べ、とりわけ女性達がクナの夜に歌う曲が私を印象づけた。あらゆる地域から音楽の花々を集め、その香りを私の中に詰め込むことを誇りに思っている。」
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:43098 )