25日、イラクのクルド自治政府(IKBY)は、トルコが反対する「独立住民投票」の投票を開始した。ヒュッリイェト紙はこの投票を主都アルビルから追った。クルド自治政府選挙委員会は、今回の住民投票では520万の有権者が1万2千か所で投票し、投票率は78パーセントだと発表した。バルザーニー大統領に近いことで知られる報道機関ルダウは、投票率をアルビル86%、ドホーク90%、ザホ94%、キルクーク78.7%と報道した。非公式の最新結果によると、賛成票が93.29%、反対票が6.27%、投票率は72.16%だ。一方ロイター通信が伝えたところによると、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、昨日イラクで行われた独立投票について、政府の立場でこれに言及することを一切禁止した。
北イラクのクルド自治政府による「独立住民投票」が昨日(25日)行われた。投票は朝8時に開始され、19時に終了した。アルビルと周辺の避難民キャンプに投票箱が設置された他、任務中のペシュメルゲも投票できるよう、彼らの活動地点にも投票センターがつくられた。国外に暮らす有権者は電子システムにより投票した。トルコとヨーロッパから多数のオブザーバーが投票を見守るためにアルビルに入った。
■4言語での投票説明
住民投票のために、クルド語、トルコ語、シリア語(訳注:主にキリスト教徒が使っている)、アラビア語の4言語での投票説明が準備された。クルド自治政府の(管理)外にあり、その帰属について係争中のキルクーク、タゼフルマトゥ、トゥズフルマトゥの他、モースル県でペシュメルゲの実効支配下にあるいくつかの地域でも住民投票がおこなわれた。住民投票のため、アルビルの住民は地域の伝統的な服に身を包み、クルド自治政府の旗を掲げて投票箱へ向かった。投票のためアルビルでは職場は閉鎖され、通りでは厳しい治安対策が講じられた。
■「とても歴史的な一日」
アルビル住民の投票所となっている学校の一つは、「バルザーニー・ナムル」という学校だった。投票のために朝早くから学校の前に長い行列ができた。アルビルの住民は、投票番号をその学校の壁に掛けられてたリストで確認した。オメル・ジェヴヘト・アフメドさんは、「今日は私たちにとって、とても歴史的な一日です。私たちは住民投票で我々の決意を全世界に示しました」と語った。
ジェミル・メヴリュト・アフメトさん(66)は、これまでの人生で多くの選挙で投票してきたが、今日(25日)はとても興奮しているとして、以下のように話した。
「私はこれまで多くの投票をおこなってきました。しかし、今回私が投票する票は(これまでと)全く異なります。そのため私はとても興奮しています。私はずっとこの投票を待っていました。この住民投票によって誰かが私たちに戦争を仕掛けるとは思いません。結局のところ、住民投票は私たちの持つもっとも自然な権利です。トルコは私たちの友人です。私たちが困難な時もトルコとは良い関係を持ってきました。住民投票によって、トルコと私たちの関係に問題が生じるとは思いません。」
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( 翻訳者:岸田圭司 )
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