イスタンブルへの裏切り続く―金角湾沿いの高さ規制緩和
2017年11月16日付 Cumhuriyet 紙


イスタンブル広域市議会において行われた計画変更により金角湾沿いの1万平方キロメートルの土地の階数の上限が4階から10階に引き上げられた。IBB開発委員会の共和人民党(CHP)党員は、「金角湾の16/9タワーとなる」と述べた。

ハベルチュルク紙のエスラ・ボアズルヤン氏の記事よると、金角湾に打ち込まれた杭が問題となる土地を保護する中、金角湾に関して白熱した議論を引き起こす決定がさらに下されたことが明らかとなった。

[金角湾の]シラフタルアーで、まさに金角湾沿いにおける約1万平方キロメートルの土地の階数上限は、計画変更を受けて、4階から10階へと引き上げられた。イスタンブル広域市議会で2017年6月16日に下された決定により、1/1000と1/5000スケールの開発計画が変更された。その中に2つのマーケットと1つのバザールを含む場所の階の高さが10階分へと引き上げられたことにCHPと民族主義者行動党(MHP)は抗議した。抗議が結果を生まないなら、計画の変更は法廷へと持ち込まれるだろう…。

■シルエットに打撃を与える

この計画に反対するIBB復興委員会のCHP所属のセダト・オズケン氏は、計画が適用される場合、新たな[ゼイティンブルヌの]16/9タワーのような出来事が発生するだろうと述べた。

「この土地はイスタンブル広域市に所属する土地であった。その後、IBBはここを関連会社である開発建設A.S.に引き渡した。この引き渡しから数ヶ月後に計画は変更された。実際に一部は商業エリアであり、再開発可能であった。しかし、1/1000と1/5000の開発計画の変更により、階数制限が4階から10階へと引き上げられた。つまり、すでにここへ住宅を建設可能である。9672平方キロメートルの土地に現在バザールと2つのマーケットがある。この計画変更に対して我々は抗議し、我々とともにMHPも抗議を行った。もしこの抗議活動で結果を出せなければ、法廷へ赴くつもりだ。ここは、ちょうど金角湾沿いであり、公共の財産にあたる土地である。人口過密な場所では、公共サービスに関して利用されるべきであり、整備し自然豊かな土地であるべきだ。矛盾に注目されたい、一方でエユップ区は金角湾のシルエットを壊してはいけないと市民に建築物に階数制限を適用するように努力している。他方では、区に関する土地で人口過密の増加と機能変更をはかっている。金角湾沿いへの10階建ての建築物が新たな議論を生んでいる。金角湾の環境面から金角湾にとっての16/9問題となる。金角湾のシルエットに対して打撃を与えている。決定は法廷で破棄されるだろうと考えている。法廷がこれを撤回しなければ、何を破棄するというのか?」

■階数が4階から10階に引き上げられた

委員会の報告書の財産部分では「商業エリアでは最大4階」、機関・組織の景観の箇所では、地震・地盤調査局の説明によると、 「必要な工学的対策をとるという条件で基準は1、2階である」。評価と結果部分では「商業+住宅エリアで最大6階」、委員会の意見部分では「T3商業+住宅エリアでは最大階数は10階」となっている。開発整備委員会の報告書の評価と結果部分での「10階」という表現は、IBB議会の2017年6月16日付の第五セッションでの過半数票により承認された。

■16/9タワー、4年間議論される

イスタンブルの歴史地区のシルエットを壊したために、4年間議論されたゼイティンブルヌにおける16/9タワーの排除に関連して次々と法廷で判決が下された。16/9タワーに関して2013年に行われた最初の訴訟は、計画の取りやめにより解決された。ゼイティンブルヌ区協議会も取り壊しのための決定を下した。 一方、土地所有者側も反対の訴訟を起こした。この訴訟でも行政裁判所から「景観を壊す部分の代金を払い、場所を公共財化すれば、取り壊し可能となる」という判決を下した。最高裁も承認した。この前の6月に塔の状況に関してハベルチュルク(HT)イスタンブルに説明したゼイティンブルヌ区は、取り壊される部分が1500万平方キロメートルであり、この場所の代金が20億リラであると明らかにし、「この金額は我々の予算の5倍であり、払うことができない」と述べた。

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( 翻訳者:前口翠里 )
( 記事ID:43780 )