■モロッコは「ビットコイン」による取引を禁止する
【ラバト:ムハンマド・シャルキー】
モロッコの金融通貨当局は昨日(11月24日)、暗号通貨や電子仮想通貨ビットコインの取引に対し明白な形で警告した。中央銀行や国内外の通貨・金融部門による効果的な監視がなされていないことに加え、通貨そのもの、また値段の決め方や取引方法に関する国際的な合意が存在しないことが理由だ。
「外国為替部局」(外国部門、外貨準備、対外商取引の管理を行う)は、「本紙」が入手した声明によると、「仮想通貨による金融取引は現行の為替法に対する違反を生み出す。違反者は、関連する法律の諸規定にしたがい懲戒と罰金を被る。」と表明し、「為替法の規定を完全に順守することが必要性だ。為替法では、モロッコで認可を受けた諸銀行を通じ、またモロッコ中央銀行が認可した外貨が用いられて、外国との金融取引は行われなければならないことが定められている」と強調した。
複数の情報筋によると、モロッコでは、ビットコインを筆頭とするいくつかの仮想通貨による取引が拡大しているという。モロッコの公的機関はこれら仮想通貨が犯罪者や麻薬の密売人、また何らかの犯罪集団によって利用されることを危惧している。同情報筋が指摘したところによると、「ビットコイン」は現金通貨ではなく、支払いや電子決済、貯蓄の手段でもないという。また国際的通貨のように為替制度を担保せず、投資で生じる利益でもない。それだけでなく、仮想通貨はあらゆる国の中央銀行や通貨・金融当局、また証券取引所や保険会社、金融や貿易の市場でも承認されていないという。そこには詐欺や投機、仲介があるだけで、仮想通貨を取引する人物の身元が不明なことが、それらを目に見えない形で促進している。仮想通貨はしばしば特定の形で、犯罪者や通貨を不正に取引する人物によって使用されている。
ラバトにある経済財務省所管の外国為替部局は「仮想通貨の取引は、同通貨を取引する人達に対しリスクを生じさせる。公的機関は仮想通貨を取り扱っておらず、元々仮想通貨を所有する人物らは、身元が分からないままだからだ。」と述べた。
(後略)
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( 翻訳者:中鉢夏輝 )
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