EUとのビザ免除、政府の措置待ち
2017年12月18日付 Cumhuriyet 紙


トルコとEUの間でのビザの自由化のために、アンカラ政府が措置を講じると発表した後、官僚は、現在、政府からの指示を待っている。 EUとテロ対策法の調整に尽力している官僚と外交官たちが、政府に、「EU内で多くの国がテロ対策法を厳格化している。これは、私たちにとって有利な状況である。私たちも説明のつく何かを持っておくべきである」と報告したことが判明した。ビザの自由化のために現在動き始めたとしても、早くて1年半から2年後に結果が判明すること示唆した高レベルの関係者は、EUが4月に発行する進捗報告書の前に交渉を継続させるために、政府が歩み寄りを見せることが条件であると述べた。

政府は、ここ最近12月12日に、EUとビザの免除を行うために7項目に関して行う修正に関するロードマップをEU本部に提出する予定であると伝えた。しかし、メヴリュト・チャヴシュオール外相は、12月12日のEUとの会議に出席しなかった。政府も本部には計画を提出しなかった。政府がEUとの関係修復することに強い決意を抱いていると強調したチャヴシュオール外相に近しい関係者筋も、「もはや、EUとの関係は日に日に改善するだろう」と論評した。政府は関係修復のために2018年初頭に行動に移るとみられている中、長い間、召集されておらず、EUとの交渉で改革実行の象徴となった改革監視委員会も召集されるとみられている。

官僚は、トルコは、ビザ自由化において長年問題になっているテロ対策法をEU諸国と合わせるよう望んでいる。さらに、個人情報保護法もEU基準に適合させる必要がある。

■まずは二国間の関係修復

進捗報告書においてEU委員会は、トルコとの交渉過程の中断を望む国々に対して助言を行うことになる。委員会はこの中で長い間2国間で問題が生じているドイツ、オランダ、オーストリアと関係を改善するようトルコに呼びかけている。これに従って、ドイツとオランダと関係修復を図るトルコは、オーストリアという障害を過去同様に克服することが期待されている。なぜなら、2016年12月のサミットでオーストリアが反対のカードを切ったため、トルコに関する決定が下されなかった。ここ最近オーストリアの連立政権のプログラムの中で「EUのトルコとの交渉を中断し、このために同盟国に働きかける」との表現があり、外務省は書面による発表で反発を示した。

「オーストリア新政府のプロパガンダにおけるこの不幸で不注意な表現は、差別と排除を根底にすえる政治的な潮流について抱いている不安を、残念ながら認めるものである。このほか、EUが我が国と交わした取り決めに基づく責任から新政権は取り決めがなかったかのように逃げるよう努め、これを行う際に同盟国に働きかけると述べることは、誠実さを欠くと同時に、友好関係を築くには程遠いアプローチである。地球規模での試みに対し同盟が求められる場所で、トルコの法的な権利を全く無視する途上で同盟国に働きかけると政府のプログラムで訴えることは、政治的・外交的倫理に悖るやり方である。トルコの信頼を損なうことに最大限つとめるこうした表現が実行に移された場合には、相応の対応を行うことになるだろう。」

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:43982 )