ユーフラテスの盾作戦でシリアのイスラム国勢力を一掃すると、アフリーン侵攻作戦の番が来た。エルドアン大統領の「我々は、アフリーン、マンビジュを解放する」との発言のあと、トルコ国軍(TSK)と自由シリア軍(ÖSO)は、テロ組織の人民防衛隊(YPG)に対する軍事作戦について、「準備完了」の位置についた。
レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領はカラマン県で行われた公の施設の開館式典で演説した。「アフリーン、マンビジュ、タル・アブヤド、ラース・アル=アイン、カミシュリからテロリストを一掃する。我々は、シェムディンリからヤイラ山までの全ての国境線からテロリストを一掃する。トルコとの国境の奥にテロの巣窟をつくることは認めない」という「決意」を含んだ発言は、国境地域の(軍事的)行動を増加させた。イスラム国がユーフラテスの盾作戦により同地域から一掃されたあと、国境線上に駐留する兵士に対し、アフリーンのYPGを標的とした軍事作戦について、「準備せよ」との司令が出された。装甲部隊は、事前作戦の前に、アフリーン-イドリブの境界線を見下ろす3つの丘に軍事拠点を築き、9つの丘に更なる軍事拠点を建設する作業を急いだ。エルドアン大統領の軍事作戦を意味する発言の前、参謀総本部で開かれた重大会合も注目を集めた。
■アカル参謀総長、重大会合を開催
フルスィ・アカル参謀総長は先週の木曜日、イラクのオスマン・ガニミ参謀総長、アメリカ欧州軍のカーチス・M・スカパロッティ司令官とジョセフ・L・ヴォテル米国中央軍司令官らとアンカラで会合をおこなった。この重大会合の翌日に、ロシアのワレリー・ゲラシモフ参謀総長が突然、アンカラを訪問した。参謀本部でのこの会合では、テロ組織PKK(クルディスタン労働者党・非合法組織)のシリアでの拡張組織である民主統一党(PYD)/人民防衛隊(YPG)のアフリーンからの駆逐も議題にあがり、トルコはこの問題に関する決意を来賓の司令官に伝えた。特に米国の司令官と行われたこの会合の後、国境線に駐留する装甲部隊に対し、「準備完了せよ」の指令が出され、対アフリーン行動が始まったことが明らかとなった。
■決意の強調
アカル参謀総長は、アンカラでの来客ラッシュを終えた後、昨日18日には英国のスチュアート・ピーチ参謀総長の公式招待客として英国を訪問した。この訪問で、アカル参謀総長はトルコ南部からテロ組織PKK/PYD-YPGを一掃する決意を強調した。
■アンカラで計画推進
トルコは長い期間、対アフリーンを想定した軍事行動に向け、国境沿いの陸空軍の部隊に対する準備を進めてきた。だが、アンカラで司令官らが立て続けに行った会合の後、国境線における行動が活発化し始めた。軍の情報によれば、可能性のあるアフリーン軍事作戦について、特に装甲部隊が慌ただしく準備をおこなっていることがわかった。
■移動開始
アンカラで、アフリーン-イドリプ国境線を見下ろす3つの地点に軍事拠点を建設し、9つの丘にさらなる軍事拠点を設ける決定がなされた。この進展の後、9つの地点で建設される軍事拠点の作業準備のピッチが上がった。建設が完了した3つの重要軍事拠点へ、装甲部隊の移動が始まったことが明らかとなった。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:43991 )