CHP、非常事態法を批判―公職追放追加・非正規職員正規化・収監服導入等
2017年12月24日付 Hurriyet 紙
共和人民党(CHP)副党首兼スポークスマンのビュレント・テズジャン氏は、制定された非常事態(OHAL)・非常事態特別政令(KHK)の695条・696条に関して、次のように述べた。「制定されたOHAL・KHKの695条・696条は、7月20日クーデターにからんだ新たなクーデターの宣言である。軍事クーデターは戒厳令により、民政クーデターはOHAL・KHKにより国を統治している。OHALのもと17ヶ月が過ぎたにもかかわらず、政府は通常化に努めず、トルコを異常な方法で統治し続けている。これは、クーデターが続いていることを意味する。KHKにより、非常勤雇用者の正規雇用化が、筆記/口頭/実技試験次第で決まることになった。OHALは、国民が必要なものではなく、独裁者体制の選択である。OHALは直ちに撤回されなくてはならない、通常に戻らなければならない、トルコはすぐに通常通りにならなくてはいけない。」
CHP副党首兼スポークスマンのビュレント・テズジャン氏は、制定された695条及び696条のOHAL・KHKについて書面で発表した。
■「このKHKは、新たなクーデターの宣言である」
CHPスポークスマンのテズジャン氏は、書面で次のように述べた。
「制定されたOHAL・KHKの695条及び696条は、7月20日クーデターの新たな宣言である。軍事クーデターは戒厳令により、民政クーデターはOHAL・KHKにより国を統治している。」
「OHALのもと17ヶ月が過ぎたにもかかわらず、政府は通常化へ努めず、トルコを異常な方法で統治し続けている。これは、クーデターの継続を意味する。KHKの696条により、最高裁判所と行政裁判所で新しい規定が設けられる。高等司法がKHKで規定されるということは、まさにクーデターの手法である。この規定で、最高裁判所へ100人、行政裁判所へ16人が任命された。法・刑罰総局は、職員が固定されている。執行機関は、大っぴらに司法を新しく設計している。目的は、最高裁判所と行政裁判所が、国政選挙で与党に過半数をえさせること、法・刑罰総局の判決へ(政府が)影響を及ぼせるようにすることである。この努力は、高等司法をクーデター裁判所へ変えてしまう努力である。9月12日クーデターの暫定政府でさえやらないことを、フェトフッラー系テロ組織を作り出すことで、司法を完全に手に入れようとしている。」
■新KHKにおいて、非常勤職員の与正規職員化は筆記/口頭/実技試験次第
「非常勤職員への正規職員化付与は、2015年6月より我々が提案し、その後フォローしてきたプロジェクトである。これは、各側面から議会で議論し、労働組合と労働組織も参加し、(非正規だったことが)影響しないような対処をする必要があるにもかかわらず、秘密裏にKHKにより行われたことはその意図が健全ではないことを示している。非常勤職員の数が200万に近いと言われているにもかかわらず、45万人を正規化するという労働大臣の発表は、問題が続くことを示している。KHKの適用は、この欠陥を、議会と世論において議論し、改善する可能性を取り除き、欠陥のある規定の方向に進めた。新KHKにおいて、非常勤職員の正規職員化は、筆記/口頭/実技試験次第で決まる。年金受給の権利がある人々へ正規化は与えられていない。正規化された人々は、年金を受け取る日まで働くことができるが、その後は働かないという条件である。現在正規で働く人と同じ権利を有する者として、非常勤職員を正規化するという保証のもと設けた規定とは思えない。これら全部、そもそも、実際本物の意味で正規化するという目的と規定でないことを示している。それにもかかわらず、限定的にせよ、非正規職員が正規化されることは、悪くはない。これより後の努力は、(非正規だったことが)影響しない正規化権獲得の闘いになる。労働組合と労働組織の意見を拾い、議会で包括的かつ完全な正規化した労働環境へ変える必要がある。」
■「KHKにより逮捕された被疑者へ一種類の収監服を着せる規定は「無罪推定」違反」
「KHKにより、収監されている被疑者へ一種類の服を着るよう規定されたことは、「無罪推定」違反である。裁判を受けている段階で有罪の印象を与えようとしている。収監服を着せることで開いてしまった、最近の傷は記憶に新しい。司法プロセルに対し、何ら益はない。復讐の感情で、裁判をしてはいけない。クーデターから17ヶ月過ぎたにもかかわらず、全公職からの追放と(組織の)閉鎖が、まだOHAL・KHKを使って行われている。2,756人が新たに免職され、17の組織の閉鎖が決定された。この問題において、通常の規定へ戻らず、まだKHKにより手続きが続いていることは、クーデター政権に固有のやり方ともいえる。
■「OHALは国民の必要に応えるものではなく、独裁者体制の選択である」
「KHKによる、規制監督組織であり法に基づきつくられていたトルコ砂糖機構、タバコ・酒類市場監督委員会の閉鎖、ワクフ銀行の株式と経営に関する規定の制定、軍事投資分野で重要な活動を行う予定の軍事工場・造船事業株式会社のような事業の設立は、独裁者政権の経済政策と市場規制の考え方を示している。司法から非常勤雇用まで、経済実業機構・機関から軍事投資まで、刑の執行から火器まで、多くの分野でのこの変化において、議会が蚊帳の外に置かれていることは、権力が、7月20日クーデターを、クーデター環境での統治の願望とクーデター体制の継続を望んでいることを示している。OHALは、国民の求めではなく、独裁者体制の選択である。OHALは直ちに撤回され、通常に戻され、トルコは通常通りにならなければいけない。」
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( 翻訳者:甲斐さゆみ )
( 記事ID:44020 )