おいしい数々の料理と豊かな郷土料理により「ケバブの国」と位置づけられるシャンルウルファで、家畜の屠殺が減少すると、ケバブの料理人や肉屋達はレバーを手に入れるに苦労している。
肉と臓物類の消費が多いウルファ都市部では、1日当たり500頭から600頭程の羊を食用として殺すが、必要に応じて周辺の県からもレバー、心臓、腎臓を補充している。
動物を食用として殺す数が減ったことにより、都市部で臓物類の価格が上昇した。都市部で以前は20リラから25リラで売られていた臓物類は、30リラから35リラで売られ始めた。ケバブ料理人と肉屋は、特に都市部で大量に消費されるレバーの入手に苦労している。
シャンルウルファ精肉協会会長アッバス・トゥンブルは、アナトリア通信の取材で、牛と羊を食用で殺す数が減少しており、それが臓物類の価格上昇を招いていると述べた。
都市部では冬季に食用で殺す動物の数が深刻なほど減少していると述べたトゥンブル会長は、次のように続けた。
「シャンルウルファは、畜産の中心地である。以前は、1日あたり500頭から600頭の動物が食用として殺されていた。現在、この数字は1日あたり100頭から200頭に減少した。以前は、都市部では2トンのレバーがあった。現在は、この半分以下である。都市部で3トンから5トンのレバーが消費される。この半分以上が、エルズルム、ディヤルバクル、ガーズィアンテプ、アドゥヤマンといった周辺の県から来ている。そこで屠殺が行われないと、レバーの価格は突然上昇した。以前は、20リラから25リラで売られていたレバーが、現在、35リラから売られている。」
シャンルウルファ飲食店・キョフテ店・菓子店協会会長メフメト・カチャクも、トルコ全土とシャンルウルファで食肉の生産が減少していると述べた。
畜産業の発展に係る緊急措置が講じられる必要があると述べたカチャク会長は、次のように説明した。
「昨年は食用として殺された動物の数が多かったため、レバーの価格は高くなかった。今年は、レバーが入手できない。以前は、20リラから25リラで購入し ていたレバーが、35リラから40リラでも入手できない。もちろん、これも食品の価格と食肉の使用状況に影響を及ぼしている。量を少なくして価格を維持している場合や同じ量で値段を上げている場合もある。以前は、レバーは10リラから12リラで売られていた。畜産業はこの地域にとってとても重要であり、畜産業の発展は小売り業者にも良い影響を与えるはずだ。」
ハスィミイェ通りで肉屋を営んでいるイゼッテッィン・サルドゥルジュさんは、食用で殺される動物の減少により臓物類の価格が食肉の価格を超えたと述べて、「臓物類は、貧困層と専門業者が以前は買っていた。この価格が上昇するならば、貧困層の購入も減少した。価格の上昇は専門業者にも悪影響を及ぼす。専門業者と私たちは、この不足を補うために周辺の県から臓物類を購入している」と述べた。
レバーの料理人であるナディル・バイダルさんはというと、都市部で特にレバーの入手が困難であると述べた。
都市部で約4トンのレバーが消費されているとしやバイダルさんは、「最近、専門業者も入手が困難である。多くは、他県から買い付けているが、これも値が張る。レバー1キロあたり35リラで買い付け、洗浄して食用に適さない部分を取り除くことにより40リラという値を付ける。価格がこうなると、専門業者が望もうと望みまいと値上げした。以前は、レバーが10リラから売られていたが、現在は15リラから売られている。臓物類は、食肉の価格に近付いた」と述べた。
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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:44118 )