逮捕のイスタンブル元市長娘婿の開発計画に、TOKIが支援
2018年02月10日付 Cumhuriyet 紙
FETö(ギュレン派テロ組織)容疑で逮捕されたカーディル・トプバシュ氏の娘婿のオメル・ファルク・カヴルマジュ氏のコル・フロルヤ・プロジェクトに首相府集合住宅局(TOKİ)が手をかし、バクルキョイ市から(政府の)資産基金に移管された大規模住宅にある未許可の住宅の使用開始の許可を求めている。
数年前に病院の建設を理由に社会保険協会に払い下げられたフロルヤE-5地区にある土地が、数年後、広大な住宅建設が予定されているコル・フロルヤ住宅として我々の前に現れた。当時のイスタンブル広域市長カーディル・トプバシュ氏の花婿であるオメル・ファルク・カヴルマジュ氏も共同投資者だった。住宅の平均価格は150 万~500万トルコリラというこの計画で、カーディル・トプバシュ氏の家族も5部屋を所有していることが分かった。
■贅沢な建設計画
ソズジュ紙のハンデ・ゼイレク氏の報道によれば、「ジェンネト駐車場」として知られる9500㎡の土地にTOKIが、介入した。そもそもは、土地・社会保障局からTOKİに移管されたものである。TOKİは病院として払い下げられた土地に、豪華な住宅と商業センターを建設する計画を立てた。トプバシュ市長は、この計画の変更を議会に提出した。市の開発委員会は超スピードで計画の変更に肯定的な見解を示した。変更はイスタンブル広域市議会(IBB)でも、他に類を見ないスピードで承認された。TOKİは、即座に入札にかけ、入札はイスタンブル広域市長のカーディル・トプバシュ氏の花婿であるオメル・ファルク・カヴルマジュ氏が率いるグループが獲得した。2億1,000万リラの価格で獲得された入札で、フェトフッラー派テロ組織(FETÖ)で逮捕されたトプバシュ氏の娘婿のカヴルマジュ氏の取り分の割合は50%以上であった。
その後、建設の共同出資者である企業の間で不和がおき、訴訟の結果、プロジェクトの計画と建設許可証は取り消された。プロジェクトでオメル・ファルク・カヴルマジュ氏の会社の取り分となっていた株式がFETÖの捜査後、資産基金に移管された。資産の所有者はTOKİであるかのように見えるこのプロジェクトに関し、TOKİはすぐさま行動を起こし、バクルキョイ市からこのプロジェクトで(建てられた建物を)住宅として使う権利を要求した。理由としては完成したプロジェクトの住宅を購入した国民が被害に遭ったことを挙げた。バルキョイ市はこの先起こりうる責任は全てTOKIに帰属するとしつつも、プロジェクトが(建物を)住宅して使う権利を認めた。
■「倫理も何もない」
コル・フロルヤ・プロジェクトについて幾度もイスタンブル市議会に質問状を送ったCHP議員のフセイン・サー氏とナディル・アタマンが最近の進展について次のように話した。
「TOKİは(開発業者の)手本とならねばならないのに、法的手続きが継続が続いている最中に、このプロセスの一環で申し立てを行い、住宅として使うことを求めている。これは合法的ではない、なぜなら裁判所の手続きを終えずに申請はできない上に、公的目的のために払い下げられた土地が、役所により豪華な住宅建設に充てられ、それが入札によりカーディル・トプバシュ氏の娘婿カヴルマジュ氏が所有したという事実には、倫理のかけらも何もない。」
イスタンブル市は、自らの特権を駆使している。しばしば「保護されたプロジェクト」として知られるコル・フロルヤで、ショッピングモールへのアクセスを容易にするためにD-100地区にある歩道橋は取り壊され、代わりに地下通路が建設された。地下通路には「コル・フロルヤ」という名前が付けられた。
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( 翻訳者:尾形知恵 )
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