トルコ最長の上下線トンネル、完成―トルコ東部・アルトヴィン
2018年03月01日付 Hurriyet 紙
アルトヴィン県ホパ郡とボルチカ郡間での工事が終わり、全長5,228メートルで、トルコの上下線トンネルとしては2番目に長いジャンクルタラン・トンネルが開通した。1960年代に構想され、8年前に基礎工事が開始されていたトンネルの建設プロジェクトが半世紀の時を経てついに実現した。トンネルの初通行は、アフメト・アルスラン交通海事通信大臣と、同伴したオスマン・アシュクン・バク青年スポーツ大臣によって行われた。
エルズルムを経由して黒海地域とイランを結ぶホパ-アルトヴィン間の陸路は、冬の厳しい気候条件下では通行できない。このたび開通したジャンクルタラン・トンネルは、この経路を結ぶ。ジャンクルタラン・トンネルは全長5228メートルで、トルコの上下線トンネルとしては2番目に長い。トンネルの開通に当たり、アフメト・アルスラン交通海事通信大臣とアシュクン・バク青年スポーツ大臣らがこの地を訪れた。
ジャンクルタラン・トンネルのホパ郡側の入り口には、早い時間から市民が集い開通を待った。雨が降り出すと彼らはトンネルの中へ入った。アルスラン大臣とバク大臣はジャンクルタラン・トンネル前で、ドラムとズルナの演奏に迎えられた。
■このトンネルは我々の幸せだ
ここでアルスラン大臣は記者会見を行い、「今日は我々にとってとても幸せな日だ。アルトヴィンにとっても幸せな日だ。ジャンクルタラン・トンネルによって、黒海地域と、東・南東アナトリア地域が近道で結ばれた。この経路上には3本のトンネルと4本の高架橋があり、1万3800メートルのトンネルがある。これらのトンネルは我々の幸せだ。このトンネルによってこの経路が12キロ短縮される。このことも重要であるが、それに加えて特筆すべきは、冬になるとこの地点は通行できなかった。通行できないこの地域にジャンクルタラン・トンネルを開通させることで、交通の流れを確保した。「ジャンクルタラン(救命)」という名前の通り、我々は人々の命を救ったことになるだろう。これは我々にとって非常に重要なことだ。この経路の短縮に伴い、1年で1億リラの経費を節約することができる。この経路の建設にはおよそ5億6,800万リラがかかっているが、この経費節減を考慮すると5~6年で清算されるだろう。我々は4本の橋梁、2本の高架橋、3本のトンネルを開通させてきた。残る2本の高架橋は6月に開通させる」と述べた。
アルスラン大臣は、このプロジェクトにはエルドアン大統領とユルドゥルム首相の尽力があったと述べたうえで、彼らの出席のもとトンネルの公式開通式典を行いたいと述べた。
■15年で330キロのトンネルを建設した
アルスラン大臣は、毎年開通するトンネルの総延長が50キロに及ぶと語る。
「我々はこの国で、(共和国建国から)80年の間に50キロに及ぶトンネルを建設することができた。最長のものは全長3,250メートルのボル山トンネルであり、建設には19年かかった。このトンネルも、我々公正発展党政権が完成させた。ジャンクルタラン・トンネルは全長5,200メートルであり、今日トルコで通行する最も長い上下線分離トンネルだ。アルトヴィン県には現在、全長4,750メートルのトンネルがある。80年の間に50キロのトンネルを建設してきたが、そのうちアルトヴィン県のトンネルだけで45.5キロメートルを占める。アルトヴィンでは合わせて67キロメートルの道路を補修することになっているが、そのうち52キロメートルはトンネルとなる予定だ。ただ1つの県で建設されるトンネルの総延長が、80年の間にこの国で建設されてきたトンネルの総延長に匹敵する。そしてここ15年で、我々は総延長330キロメートルのトンネルを建設した。ここにこの50キロ分を足すと、総延長は380キロに達する。毎年50キロ分メートルほどのトンネルがを建設してきた。このプロジェクトが一刻も早く完了し、国民がこれを利用できるようになるために、昼夜問わず尽力している。」
■アルスラン大臣、運転席へ
記者会見の後アルスラン大臣は高官専用車の運転席に座り、トンネル内へ進入した。アルスラン大臣が運転する自動車の助手席にはバク大臣が座った。また、アルスラン大臣にチップを求めた太鼓叩きに、護衛が100リラを手渡した。両大臣はトンネルに進入する際、入り口付近で待っていた市民らに挨拶した。トンネル内でセファ・カラバジャクさん(82)を見つけたアルスラン大臣は車を停めた。車から降りたアルスラン大臣とバク大臣は、市民らとしばらく会話した。両大臣はその後、再び高官専用車に乗り込み、トンネルを進んだ。
また一方で、トルコ最長の上下線トンネルである、リゼ県のオヴィト山にある全長14.3キロのオヴィト・トンネルでは、12月に一つのトンネルでの対面通行が始まっている。今年の末には上下線トンネルとして開業する予定だ。
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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:44436 )