シリア:シリア人の現在の収入源
2018年03月02日付 al-Hayat 紙


■シリア人は海外からの送金に依存

【ダマスカス:本紙】

銀行の消息筋は、シリア人家族への海外からの送金が、(1ドル=)434シリア・ポンドと定められる公定為替レートに基づくと、年間約15億ドル(約6510億シリア・ポンド)に達すると明らかにした。この額は、約4780億シリア・ポンドと見積もられる給料と賃金の年間総額を、約1730億シリア・ポンド超える。

(シリアの)危機が始まって以来、インフレとシリア・ポンドの価格の下落により、シリアの多くの家族は、収入を在外の子供や親類からの送金に依存するようになった。その一方で、危機以前は、給料と賃金が、シリア人家族の主な収入源を占めていた。それに次ぐ収入源は個人事業、海外からの送金、その次に親類、あるいは救助支援といった国内の支援金、また資産の売却や貯蓄の切り崩しだった。「ミダード」センター(ダマスカス戦略的調査・研究センター)のレポートは、シリアで貧困ライン以下の生活を送る人の割合は67%に達すると指摘した。

また同レポートは、現状が強いた他の収入源があると付け加えた。この収入源は、賄賂の一形式だという。一部のシリア人が、資産に保険を付すことで収入を得ようとする行為である。戦争で財を成した層がこの行為を生み出したという。同レポートで研究者の一人は、戦争で生まれた富裕層の割合を10%と見積もった。彼らの割合は限定的ではあるが、社会における「明白な現象」へと変容した。なぜなら、彼らはシリア社会の広範に亘る貧困層を犠牲に出現したからだという。

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( 翻訳者:藤木郁理 )
( 記事ID:44456 )