アラブ首長国連邦が初めての「アラブ産」の人工衛星の製造を開始
2018年04月03日付 al-Quds al-Arabi 紙

■アラブ首長国連邦が初めての「アラブ産」の人工衛星の製造を開始

【ドバイ:ムハンマド・イブラーヒーム】

 アラブ首長国連邦は3月31日(土曜日)、初のアラブ産の人工衛星「カリーファ・サット」計画の開始を発表した。
 「カリーファ・サット」は全ての組み立てと加工がアラブ首長国連邦で行われる初めての人工衛星である。これはアラブ地域の宇宙産業時代への突入、また宇宙科学分野での競争への参加の先駆けとなる。
 ムハンマド・ビン・ラーシドアラブ首長国連邦副大統領兼首相は「本日(3月31日)、我が国は外国からの支援を一切受けず、100%自国の技術者チームだけで製造を行うアラブ初の人工衛星の計画を開始した」と述べた。
また同氏は「ムハンマド・ビン・ラーシド宇宙センター」にある人工衛星の製造・集積所を訪問した折、「カリーファ・サットは我が国の完全な宇宙産業時代への突入と、我が国が人工衛星を100%製造する技術を持つ起点となる」と付け加えた。
 この新しい人工衛星の打ち上げは今年中、一連の打ち上げ実験が終了した後に行われることが予定されている。
ラーシド首相は「宇宙産業分野は成長し続けるだろう。我々はこれを支援する。宇宙産業は国家経済にとり極めて重要な要素となるだろう。」と続けた。
 「ムハンマド・ビン・ラーシド宇宙センター」は2009年、初の遠隔探査衛星として「ドバイ・サット1」を打ち上げた。その後、20013年には二番目の人工衛星である「ドバイ・サット2」を打ち上げ、これと同時に三番目の人工衛星である「カリーファ・サット」の製造を同年に始めると発表した。
 「カリーファ・サット」はこれまでの二つの人工衛星と異なり、アラブ首長国連邦で初めて製造される、同国がその開発を完全に行う。
 「ムハンマド・ビン・ラーシド宇宙センター」はドバイ政府所管の公共機関とみなされており、科学的な発明の促進、ドバイと首長国連邦の技術発展を目標としている。本宇宙センターは宇宙科学に関係する研究、調査、プロジェクトに取り組んでいる。
 本センターに委託されている業務の中には火星用探査機「アマル」の移送にかかるすべての過程の準備、実行、監視がある。
 

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( 翻訳者:庭野悠汰 )
( 記事ID:44593 )