ロイター通信社は、アメリカがエルサレムに大使館を開設したのに続いて、グアテマラも今日、エルサレムに大使館を開設したと報道した。南アメリカで、アメリカから最も援助を受けている国の一つであることを理由に、グアテマラはエルサレムへの大使館移転についてトランプ大統領を支持した。
アメリカに続いて、グアテマラもテルアビブにある大使館をエルサレムに移転するという決定には、同国がアメリカから多大な支援金を得ていること、またジミー・モラレス大統領の汚職問題の影響があると言われている。
国際社会の大多数の反対にもかかわらずアメリカがテルアビブの大使館をエルサレムに移転したのに続いて、グアテマラがこの流れに従った動きを見せた。
グアテマラのモラレス大統領は、エルサレムへ大使館を開設するために、今日イスラエルを訪問した。
アナトリア通信社によれば、モラレス大統領がこのような議論を呼ぶ行動に出たのは、グアテマラがアメリカから多大な経済的援助を得ていることの他、自身の汚職問題に対して「アメリカの脅威」が影響したと見られている。
■汚職問題が大使館のエルサレム移転決定に影響した
トランプ大統領と同様、政治経験のないモラレス大統領は、オットー・ペレス・モリーナ前大統領が2015年に汚職問題で辞職した後に行われた選挙で大統領に就任した。就任から短期間の後に、自身の汚職問題が取り沙汰され始めたモラレス氏とその家族は、国連が支援するグアテマラの国際汚職委員会によって調査されていた。
昨年8月に、モラレス大統領は調査委員の国外追放を発表し、アメリカだけでなく、国連やEUなどの国際組織からの批難にさらされていた。国内外で汚職問題の批判に晒されているモラレス氏が、この問題を理由に職を追われるリスクを鑑みて、大使館のエルサレム移転を決定し、アメリカに追従したと言われている。
アメリカのニッキー・へイリー国連大使は、昨年12月に行われた国連総会で、エルサレム首都認定というトランプ大統領の決定に反対票を投じた国々の名前を調べると述べ、アメリカに「運命を握られた」国々を脅迫した。
■グアテマラはアメリカ合衆国から何百万ドルもの経済的支援を受けている
一方で、アメリカから最も援助を受けている国の一つであることを理由に、エルサレムへの大使館移転に関して、グアテマラはトランプ大統領を支持したと言われている。アメリカは、エルサルバドル、ホンジュラス、そしてグアテマラが設立した「中米北部トライアングルの繁栄のための同盟計画」という援助プログラムに経済支援を行っている。この支援では、グアテマラが今年、合計2億900万ドルを得ると見込まれている。
このほか、アメリカ合衆国国際開発庁(USAID)のデータでは、アメリカが、国内総生産(GDP)650億ドル程のグアテマラに対し、昨年までに毎年1億ドル以上の支援行ったことが明らかにされている。
アメリカの防衛支援モニタリングのデータでは、2012年から2015年の間にアメリカ政府がグアテマラへ7,500万ドルの防衛支援金を支給したことが目にも明らかになっている。加えて、トランプ政権がグアテマラからの不法移民を国外追放することに対して、グアテマラに800万ドルの援助金支払いが見込まれる。これらすべての支援金が、モラレス政権をアメリカのエルサレムへの大使館移転決定の支持につながったと言われており、さらにイスラエルがグアテマラ軍に教育支援を行うことも注意を引いている。
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( 翻訳者:森彩音 )
( 記事ID:44798 )