米国による2閣僚への「制裁措置」決定後、昨日シンガポールで会談を行ったメヴリュト・チャヴシュオール外相とマイク・ポンペオ国務長官は、「外交の扉は今後も開放し続ける」ことで合意した。両国の立場から、それぞれ「建設的な会談となった」との発表があった。アメリカ国籍のアンドリュー・クレイグ・ブランソン牧師が自宅軟禁されていることを理由に、ドナルド・トランプ米大統領がアブドゥルハミト・ギュル法務相及びスレイマン・ソイル内務相へ米国内の資産凍結等の制裁措置を決定してから初の米土外相会談が昨日行われた。メヴリュト・チャヴシュオール外相とマイク・ポンペオ国務長官は、直近1週間以内で3度の電話会談を行った後、昨日シンガポールで行われたASEAN外相会議において一堂に会した。約45分間にわたった会談では、前向きな雰囲気の中これ以上緊張関係を高めるのではなく、この緊張状態を緩めることを目的として話し合いが行われた。入手された情報によると、今回の会談では両国がそれぞれ立場を固持した一方で、外交の扉は開放し続けること、そして二国間の関係が壊滅的な地点にはまだ達していないことが最大限考慮されたという。ある関係筋は、「両国が互いに立場を守ったことは、会談後に行われた非常に短い会見にも反映されていた。これは極めて当然のことだ。しかし、今回の会談で重要なことは、問題の解決手段や今後の取り組みについて有益な意思決定ができる雰囲気を作り出すことだった」と発言した。
■対話を継続
今回の会談では、以前から設立され活動継続中であるギュレン派との戦い、そしてシリア・イラク関連の3つの独立した委員会が今後も継続することで両者は一致した。米国が先日決定した制裁措置についても、ギュレン派との戦闘委員会における活動の一部となる可能性があるとも発表された。外相間での対話は今後も継続予定だ。電話会談だけでなく、対面での会談も今まで同様に継続していく。両外相はシンガポールでの会談に関して政府へ情報を共有した後、再び電話会談を行う可能性についても示唆した。チャヴシュオール外相が会談後に行った短い会見で強調した「一度の会談で今回の危機的状況のすべてが解決されることは期待していない」という表現は、今後も会談が継続されることを示唆する形となった。
シンガポールでの会談では、マンビジュ(トルコ語名でメンビチ)の件も議題に上ったことが明らかとなった。チャヴシュオール外相は、この件についてトルコが以前から示している敏感さについて言及し、二国間で達した合意の範囲内でYPGが使用するマンビジュを中心地から撤退させること、そして両国が合同で作戦を開始する必要性があることを改めて主張した。
■米国務長官「努力を継続する」
米国務省のヘザー・ノーアート報道官は、チャヴシュオール外相がポンペオ国務長官と行った会談に関して「多くの議題について話し合いが行われ、建設的な会談となった」とコメントした。会談後に行われた会見では、「二国間の問題解決に向け、今後も努力し続けることで合意した」と述べられた。
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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:45183 )