ロシア正教会、イスタンブル総主教座と断絶―ウクライナ問題
2018年09月15日付 Cumhuriyet 紙
世界に3憶人の正教徒を有する宗教的権威として認められるイスタンブル総主教座とロシア正教会が、ウクライナ正教会の独立を巡って関係断絶の危機に瀕している。ロシア正教のキリル1世総主教とイスタンブル総主教座のバルトロメオス総主教が、イスタンブルで開かれたミサにて一堂に会した。
ロシア正教会は、世界で3億人の正教徒を有する正教会の権威として認められているイスタンブル総主教座と外交関係を完全に断絶していた。
こうした決定は、イスタンブル総主教座がウクライナ正教会を「ロシアから独立した教会として認める手続きを開始する」という兆候を受けて取られたものと判明している。
ロシア正教会のウラジミール・レゴイダ広報担当は、イスタンブル総主教座の代表者が参加して行われるすべての公会議が中断されたと発表した。
この発表の中で、共同で行われるすべての儀式が中止され、ロシア正教会のキリル総主教が祈りの中でバルトロメオス総主教について言及することもない、ということも伝えられた。
ロシア正教会の渉外局長であるイラリオン府主教は、セン・スィノド議会の決定を「関係性の崩壊」であると言い表した。
ウクライナ人のキリスト教徒の多くは、ロシア正教会がウクライナ東部でロシアを支持する分離主義者らを支援していることに不快感を示している。
■ロシア政府による発表
これまでの展開に干渉せずにいたロシア政府は、ロシア正教会の決定に抗うつもりはないと発表した。
ロシア政府のドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、こうした展開に遺憾の意を表するとともに、「われわれ政府にとって、そしてそもそもすべての正教会の世界全体にとって好ましいシナリオは、正教会の世界統一を守ることだ」とコメントした。
ロシアは、キエフをロシア正教会の古代の形と捉えている。
ロシア正教会は、長い間ウクライナを支配してきた。しかし、ロシア帝国の崩壊後、ウクライナは短期間ではあるが独立し、1991年にソビエト連邦が崩壊した後はロシア正教会とは離れて教会を設立した。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:45382 )