アイドゥン県コジャエリ郡バージュラル地区の住民は、年間50トンのペクメズを生産して、約100万リラの収入を得ている。この地区のラマザン・キュチュクオール地区長は、近年発生した問題のため、ブドウ園は解体されイチジク変更されており、ブドウの生産は半分に落ち込んだと述べ、ブドウをブランド化するため、当局に支援を求めた。
郡の中心に15kmの距離にあるバージュラル地区の住人のほとんどが、生産したブドウから作った天然のペクメズ(ブドウを煮詰めて作った液体状のもの)を市場に売り出して生計を立てている。
DHAの情報によると、ラザキ種のブドウから生産されるペクメズは、1kgあたり15リラから20リラで市場に売っている生産者は、手のかかる生産の対価として収入を得ている。全ての家の庭で燃えている炎の上に置かれた大鍋で煮立ったペクメズは、冬の食卓で欠かせないものである。近年、厳しい日々を過ごしている生産者たちは、ブランド化のために当局に支援を望んでいる。
■地区長は問題を説明した
問題を説明したラマザン・キュチュクオール地区長は、「これまでに私たちの村で100トン以上のペクメズを生産していた一方、ここ2年間で40トンから50トンに落ちこんだ。市場では、1㎏あたり15リラから20リラの間で売られている。村ではおよそ200軒がペクメズを生産している。1年で経済面では私たちの村に100万リラほどの経済的な収入をもたらしている。もし、当局が支援をしてくれるのならば、私たちはブランド化を希望している。救済の道は、ブランド化のみである。
私たちのペクメズがブランド化されなければ、ここではブドウもペクメズの生産も終わるだろう。250軒からなるバージュラル地区の人口は600人である。 この村が作られてから、皆がペクメズの生産に関わってきた。村で最大の収入源である。近年、ブドウ園も古くなり、生産量も急激に落ちた。多くの生産者がブドウの生産をあきらめてイチジクの生産に向かい始めている。この最大の原因は、経費が多く儲けが少ないことである。さらに、私たちのブドウとペクメズはオーガニックである」と述べた。
■私たちは難しい条件で生産している
何年もペクメズを作り家族の生計を立ててきたと述べた生産者のエンベル・オルマンは、「私たちの生計は、ブドウ、ペクメズ、イチジクによって立てている。 ペクメズも近年の問題によって数年間で生産をやめるだろう。過去に比べると少ししか製品が作れなくなった。ペクメズを食べられる状況になるまでに7から8つの工程がある。ブドウを集め、運び、つぶし、煮立たせるといった工程を経ている。何時間も火の前で煮立った大鍋の前で働いている。困難な条件の下で私たちは働いている」と述べた。
作られたペクメズが病気に効くということを述べた別の生産者のベドリイェ・オルマンはというと、「この2日間ペクメズを作るために働いている。大鍋に入れて4時間から5時間かかって、やっとペクメズが出来上がる。医者が処方する薬よりも効果がある商品がペクメズである。冬の多くの病気にシロップや薬の様に効果がある。しかし、とても手間がかかる。山から集めた薪で作っている。手間をかけて自然でオーガニックなペクメズを作っている。私たちが行っている仕事はとても手間がかかるが稼ぎは少ない。生じている問題により、今年の生産量は少なく、割に合わない」と述べた。
■酵母は土から
ブドウのペクメズの味を特別なものにしているのは土であると述べた生産者のヴェダト・ブチャクチュは、「ペクメズの中に特別に取れた土を加えている。100㎏のペクメズに1kgの粘土を加える。他には何も混ぜない。この土は、ある種のペクメズの匂いと酵母として使用している。オーガニックのペクメズを皆が味見をしてみることを勧めている。私たち家族は、年間2トンのペクメズを生産している」と述べた。
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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:45391 )