コンヤで農地陥没、なぜ?
2018年09月26日付 Cumhuriyet 紙


コンヤの地質学者エンジニア協会会長の、フェトゥッラー・アルク教授は、カラプナル地区で2017年までに300、昨年には9、今年は11の陥没が発見されたと述べた。アルク氏は、「地区で、とうもろこし、アルファルファのような大量の水を消費する作物が栽培されている。地区がトルコの平均以下の降水量である事を考えれば、地下の水量が下がる事も陥没ができることの要因となっている」と話した。

トルコで風食の被害を最も受けている、約5万人の人口を有するカラプナルにおいて、地下の水が引いて地滑りが発生した陥没は、脅威を引き起こしている。最近に、とりわけコーンと、アルファルファが植えられた場所で、農家が収穫をする際に陥没が出来ることは、地域の人々を不安に陥れている。陥没が増えている事を受けて地質学エンジニア協会会長と防災緊急時管理局(AFAD)のメンバーは、地域の調査を行った。

コンヤの地質学エンジニア協会会長の、フェトゥッラー・アルク教授は、カラプナル郡とその周辺に陥没が出来た理由が地質学的な構造であるという事を明らかにした。

■「不安にさせる事の理由は居住地で陥没が起きていること」

更に以前に山がちの地帯に出来ていた陥没が、最近居住地においで発生した事は、不安を増長させていると述べたアルク教授は、「地域では今年、例年よりも更に少ない雨量だった。今も私たちがいるとうもろこしのフィールドでもあるように、道沿いにずっととうもろこし、アルファルファのように沢山、水を消費する作物が生産されたのを見ています。全ての地域において陥没をつくるのに適した構造があります。この中に水と混ぜた時に崩壊する、ある層があります。この水と混ぜた時に出来る小さな空洞が次第に大きくなります。取り分け地層が暫くすると、重さに耐えられなくなっていきなり崩れます。実際のところ、カルスト地帯の形は、自然な地質学的な事象です。今日において私たちを更に不安にさせる要因は、これが次第に居住地において形作られる事と農地へそれが近づいた事です。」と話した。

■「今年は11の陥没が出来た」

アルク教授は、陥没が出来たのが何百年も前の事に関係があるという事、しかしながら、この亀裂が2000年代以降に上昇を示したという事を明らかにした。今年11の亀裂が出来た、という事を明らかにしたアルク氏は、「陥没の形成においては2000年代以降に更に急激な上昇が見て取れた。地域で行った調査において2017年までに300程の大小の陥没が確認されました。2017年だけでも9の陥没が出来たようです。今年は11程度が出来たそうです。これは次第に増えているのが見受けられます。この地域においても多くの水を消費する作物も次第に増えています」と述べた。

■「降水は少ない、水の消費量が多い」

地域においてコーンやアルファルファのような水を消費する穀物が植えられている事も、陥没を生み出している事の引き金であると述べたアルク氏は、「陥没の発生を我々が止めることはできません。なぜなら、自然な地政学のファクターがあります、しかしながらそれが作られる事を恐らく遅らせる事は出来ます。これは人間に起因する要因を少し遅らせる事が出来れば可能です。地区で、コーンやアルファルファのような大量の水を消費する作物が植えられています。地区がトルコの平均以下の降水りょうであることを考えても地下の水のレベルが下がっていることも陥没を生み出している事を早めています」と話した。

■14万の井戸があり、そのうちほとんどは違法に作られた

違法に作られた井戸についても強調したアルク教授は、以下のような事を述べた。「コンヤの内陸流域には10万の登記されていない、4万の登記付きの、約14万近い地下水源の井戸があります。勿論、これらがどれほど水を消費したのかという事についても私たちの手元に確かな情報はありません。私たちが知っている事が一つあります。降水量はトルコの平均の半分ほどで、年間平均は300ミリです。さらにカラプナル、トゥズ湖の間では250ミリの値です。トルコの平均は642ミリです。ここはトルコの平均をかなり下回る降水量なのです。気候の条件を見た時には砂漠に近いような気候です。私たちはここで水を用いる農業を行っています。つまり地下水の分量を次第に下げているのです。最近の30-40年間の過程で年平均の1.5メートルのレベルで計算をすれば、50-60メートル程のレベルの減少があります。これも、過去に山がちの丘のある地帯にできる陥没は、今日には居住地へ、農作地帯に近づいています。」

■「犠牲者が出ないという意味にはならない」

地区でいくつかの陥没の直径が1キロにまで伸びたという事を明らかにしたアルク氏は、「この地域でいくつかの陥没の直系が1キロメートルにまで達している。深さは90~100メートルを超えています。有難い事に、現在まで一人の犠牲者も出してはいませんが、しかしこれは今後も犠牲者を出さないだろうという意味にはなりません。地域で陥没が発生しうる場所が確認されなければなりません。このために私たちは仕事をしています」と述べた。

■「山小屋の傍に陥没ができたよう」

地域で牧畜と農業を行っているユスフ・ギュルテキン氏も常に恐怖を感じているという事と時には朝まで祈りを捧げていたという事を話した。2012年に山小屋の傍で陥没が出来たという事を説明したギュルテキン氏は、「幸運な事に山小屋の私たちの家まではやってきませんでした。もしやって来て、そこに私たちがいたらきっと中に落ちてしまった事でしょう。山小屋の陥没に近い部分は壊してしまって、少し先の方に移しました。私たちはこの状況に既に慣れました。何もすべき事はありません。この頃頻繁になり始めました。家で朝まで祈りを捧げています」と話した。

■畑で陥没が出来た、収穫は続いている

とうもろこしを植えた畑において陥没が出来たジャフェル・ゼンギン氏も収穫を続けている。畑における作物を収穫するひつようがあると話すゼンギン氏は、「私たちの唯一の生活の糧がこのとうもろこしなのです。そのため必要に駆られて収穫を続けるのです。陥没があっても構いません、他に出来ることはないのです。これらは収穫されます。簡単に放っておいてはおけません。収穫中に陥没が起きたら、穴に落ちるか、逃げるかでしょう。他に何かする事があるでしょうか?最近ではコンバインのベルトの一つが完全にその中にはまってしまいました。もしも、もう少し大きければ、コンバインも運転士も、底に落下してしまいその後で這い上がってこなければなりません。いずれにしても収穫は行われます。陥没にあまり近寄らないで、刈り入れを行います」と述べた。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:45439 )