エルドアン大統領、ドイツ訪問ー歓迎と非難の中
2018年09月28日付 Cumhuriyet 紙


エルドアン大統領は、3日間の公式訪問のためにドイツへ赴いた。ドイツ野党は、エルドアン大統領が軍事パレードで迎えられたことに反応を示した。エルドアン大統領への反対運動もあるとみられる。

タイイプ・エルドアン大統領は大統領に就任して以降初めてのドイツ訪問に向けて、昨日ベルリンへ出発した。

この訪問に際して多くの反対運動が発生するとみられており、ドイツの治安部隊は厳戒体制に移行した。かつてアメリカやイスラエルの大統領が訪問した時のように、最高位の賓客に対して適用される最高レベルのセキュリティがエルドアン大統領に対しても適用される。訪問の間は、他の州からも支援を得て少なくとも5000人の警察官が動員される。エルドアン大統領の車列が通る経路では、道路は一時封鎖され、トルコ側の一団が宿泊するホテル周辺では交通が規制される。

ドイツの各紙は、警察の情報によると、この訪問に関して10の集会に許可が下りており、今日行われる「我々はこの場でエルドアン大統領を見るのに満足していない」というテーマの集会には約10000人が参加する見込みだと報じている。

エルドアン大統領が軍事パレードで迎えられ、敬意を表して食事が提供されたことは、ドイツ野党の反応を呼んだ。野党所属の政治家数人は集会に参加するために、国家主催の食事会に招待されたにもかかわらず参加しない旨を表明した。

3日間の公式訪問のうち、今日エルドアン大統領はドイツのフランク・ヴァルター・シュタインマイアー大統領、アンゲラ・メルケル首相と会談する予定だ。エルドアン・メルケル両氏の会食ののち、共同記者会見が行われる予定だ。その後エルドアン大統領はノイエ・ヴァッヘ(戦没者の追悼施設)を訪問して花輪を捧げ、その後はドイツ企業と円卓会議を行う。夕方にはシュタインマイアー独大統領との食事会に参加する。メルケル首相はこの食事会には参加しないとのことだ。明日は朝食でもう一度メルケル首相と面会する。午後にはケルンへ出発し、現地で宗務庁トルコ・イスラーム協会モスクの杮落しに参加する。この訪問では、屋内で開かれる政治集会などの集まりでのスピーチは行われない。

■反対運動は空港で始まる

エルドアン大統領は軍事パレードで迎えられたイツ訪問の初めの瞬間、新聞記者らによる反対運動と相対することになった。国境なき記者団は、エルドアン大統領が降り立ったベルリン・テーゲル空港では「エルドアンがベルリンに降り立ち、新聞記者は刑務所に」と書かれた横断幕を掲げた。新聞記者は横断幕を手で持ち、あるいはトラックの背後に吊るした。

■まずは法治国家、後に投資

ドイツの欧州問題担当大臣であるミヒャエル・ロス大臣は訪問の直前、ドイチュラントフンク・ラジオのインタビューで、昨年トルコがドイツに対して「受け入れがたい侮辱」を行ったと述べ、「何があったか忘れていない」と述べた。これにもかかわらずロス大臣は協力の準備はできていると述べており、つい先日トルコから寄せられた友好的なメッセージに対して、行動でも示す必要があると述べた。同大臣はエルドアン大統領との間に予定されている会談では「単に友好的な言葉」を使うことはないとしたうえで、トルコで今なおドイツ人5名が政治犯罪で収監されていることについても「受け入れられない」と述べた。ロス大臣は、トルコへの投資を可能にするためにはドイツの産業界における法治国家の基準をトルコが満たす必要があり、司法の独立などといった項目が重要だとしたうえで「トルコは態度を変える必要がある。トルコの民主主義と法治国家の原則などの基本的な項目と、政治的な理由での身柄拘束のような必要項目で態度を変える必要がある」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:45447 )