26年前、フランスのアルプス山脈で登山中の事故により氷河の下に取り残され、年月を経てようやく遺体が発見されトルコへ移送されたハサン・タルムさんの父、ユスフ・タルムさんが、自身の息子について語ってくれた。1973年に労働者としてドイツへ移住したタルムさんの長男であるハサンさんは、フランクという名の友人とともに登山を始めた。1992年、2人はオーストラリア出身の4人の登山者らとともにフランスのアルプス山脈に登ることを決めた。(しかし)登山中にハサンさんと友人のフランクさんは、事故で氷河の下に取り残されてしまった。
昨年、アルプス山脈に登った登山者らのグループがハサンさんとフランクさんの遺体を偶然発見した。
父のユスフ・タルムさんは、「息子とフランクさんはペアで命綱を互いに結び合っていたため、一緒に氷河の下に取り残されてしまったようです」と話した。息子が行方不明になった後、二度にわたりアルプス山脈を訪れたと話してくれたタルムさんは、次のようにコメントした。「アルプス山脈を前にして、息子が無事に救出される可能性がないことはわかっていました。しかし、息子の遺体はずっと見つかりませんでした。今までずっと、アルプス山脈に関する情報を追い続けてきました。去年、ついに登山者のグループが息子と友人の遺体を発見してくれました。」
タルムさんは、次のように続けた。「希望を失ったことはありませんでしたが、26年も経って遺体が見つかったことには少し驚きました。今まで空っぽだったお墓に、ようやく息子を埋葬することができます。」
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:45490 )