サウジアラビア人記者ジャマール・カシュクチュ(カショギ)氏の失踪に関する真相が明らかになっていない中、国家諜報機構(MİT)は検察捜査に参与する予定だ。トルコは、サウジアラビア大使を再び外務省に召致し、イスタンブル総領事館で調査許可を求めた。
イスタンブルにあるサウジアラビア大使館に入館後行方不明になった反体制派の記者 ジャマール・カシュクチュ氏に関して、イスタンブル共和国検察局が開始した捜査が続く中、MİTが捜査に乗り出した。MİTは、検察局が当件について作成する起訴状のために、事件の経緯に関わる証拠の収集および検討に参与する予定だ。
■政治的・司法的な側面
事件はもはや、一方で政治的な、他方で司法的な、2つの異なる側面を有しており、捜査においてこうした状況も考慮されるだろうと言われている。協同して活動するMİTと警察が、総領事館の出入り状況に加え、電話の発着信や、他の一連の重要証拠およびデータについて、詳細な検討を行っていることが分かった。トルコは、証言を調査するため、サウジアラビアのイスタンブル総領事館で調査許可を要求した。トルコ政府は10月8日に、事件後2回目となる外務省への召致を受けたサウジアラビア大使 ワリード・ビン・アブドゥルカリム・エル・ケレイジ氏にこの要求を伝えた。得られた情報によれば、サウジアラビア大使は、要求はサウジアラビア政府に報告され、必要な許可が下りた場合、このこともトルコの関係各局に伝えられると述べた。サウジアラビア大使と面会した副外務大臣大使のセダト・オナル氏が、「トルコは捜査の過程でサウジアラビア政府との完全な連携を期待している」と述べた、ということが分かった。
■「アドナン・カシュクチュのいとこ」証言
ジャマール・カシュクチュ記者が記事を書いていた米紙 ワシントンポストは、同記者が、昨年亡くなったサウジアラビア人の実業家で、世界的な武器商であるアドナン・カシュクチュの親戚であると報じた。同紙は、ジャマール・カシュクチュ記者の友人らや同僚らの証言に基づいた記事で、同記者について「アドナン・カシュクチュのいとこである」と報じた。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:金戸 渉 )
( 記事ID:45513 )