国際原子力機関(IAEA)は、日本で起きた福島原発事故以降、構内のタンクに貯蔵されている、大量の浄化処理済水(訳者注:汚染水から 放射性物質であるトリチウム以外の放射性物質のほとんどを除去した水。以下、「処理水」)を処分することに関して、緊急の作業計画を要求した。
IAEAの専門家らで構成された13人の代表団は、1週間に及ぶ調査の後、東京で報道関係者らに会見を行った。
専門家らは、約100万トンある処理水が発電所の安全性という点で危険であり、処理水を発電所内にある数百基のタンクに貯蔵しても一時的な解決策にしかなりえず、「即座に」ここから処分する必要があると述べた。
日本で2011年3月11日に起きたマグニチュード9の地震とその後に発生した津波により、福島原子力発電所では原子炉3基の中心部が熔融し、放射性物質が流出した。当該地域に住む数万人の人々は、流出以後自宅から離れることを余儀なくされた。
■5つの選択肢
日本政府は、処理水を太平洋へ統制的に排出することを含む、5つの選択肢を検討している。原子力の専門家らは、太平洋への排水が唯一の現実的な選択肢であるとする一方で、漁業関係者や世間はこれに反対している。
福島における放射性物質の流出を完全に制御し、発電所を除染するには数十年を要するだろうと推測されている。
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( 翻訳者:金戸 渉 )
( 記事ID:45740 )