ロシア領事暗殺事件、起訴資料かたまる
2018年11月23日付 Cumhuriyet 紙
アンドレイ・カルロフロシア連邦駐トルコ領事暗殺事件に関する捜査が、アンカラ共和国検察庁によって完了され、起訴状がアンカラ第2重罪裁判所に送付された。ロシアのアンドレイ・カルロフ駐トルコ領事が暗殺された事件に関する捜査が完了し、起訴状が裁判所へ送付された。アンカラ共和国検察庁のテロ・組織犯罪捜査局検事の一人であるアデム・アクンジュ検事によってまとめられた609ページに及ぶ起訴状では、ギュレン派(FETÖ)の首謀者であるフェトゥフッラー・ギュレン氏を含む28人の被疑者が名を連ねた。
起訴状では、ギュレン氏の他にもアムドゥルサメト・ケケチやアフメト・クルンチャルスラン、アイシェ・ソウト、ビラル・デレリ、ブラク・ユスマク、ジェマル・カラアタ、ジェンギズ・オズカン、ドウカン・ソイレメズ、エムルッラー・ウスル、ハムザ・セヴィンチ、ハサン・トゥンチ、ハイレッディン・アイドゥンバシュ、ヒュセイン・キョトゥジェ、カアン・ブルドゥル、カーディル・シャムル、ムラト・トカイ、ムスタファ・ティムル・オズカン、オーズハン・オズチュルク、ラマザン・ユジェル、サリフ・ユルマズ、セファ・クルナズ、セルジャン・バシャル、シャーヒン・ショートゥ、シェリフ・アリ・テカラン、テメル・アルサンジャク、ウフク・ギュル、及びヴェフディ・キュルシャド・アカルンらが被疑者として提示された。
これら被疑者に関して、「憲法秩序違反」や「武装テロ組織のメンバーであること」、「テロを目的とした殺害」、「テロを目的とした意図的殺害」、及び「テロを目的とし、恐怖や不安、恐慌状態を生み出す手段での武器の使用」といった罪状により、重罰化された終身刑並びに様々な懲役刑が要求された。
起訴状では、カルロフ領事の妻であるマリア・ミハイロフナ・カルロフさんと、襲撃された際に負傷したアヌル・デールさん、レイラ・ギュンドアンさん及びアナスタス・ズィムリカキさんらも申立人として記載された。
起訴状ではカルロフ領事暗殺の背景として、7月15日のクーデーター未遂事件の主犯であり、同時にスパイ行為・諜報組織でもあるFETÖが存在していることや、この暗殺が「トルコ・ロシア関係に対するある種の挑発的な行為」であったと述べられた。起訴状はアンカラ第2重罪裁判所へ送付された。
■カルロフ領事の妻、マリナ・ミハイロフナ・カルロフさんが証人
起訴状ではカルロフ領事の妻であるマリナ・ミハイロフナ・カルロフさんと、襲撃で負傷したアヌル・デールさん、レイラ・ギュンドアンさん及びアナスタス・ズィムリカキさんも申立人として記載された。起訴状にはカルロフ領事暗殺の背景に、7月15日クーデーター未遂事件の主犯であり、同時にスパイ行為・諜報組織でもあるFETÖが存在していることや、この暗殺が「トルコ・ロシア関係に対するある種の挑発的な行為」であったと述べられた。
■FETÖはカルロフ領事殺害を半年前から計画していた
アンカラ共和国検察庁によってまとめられた起訴状では、カルロフ領事の殺害がロシアとトルコを対立させるためにFETÖによって実行されたことが強く主張された。
起訴状では、カルロフ領事の殺害が半年前から計画されていたと主張された。
起訴状によれば、公正発展党(AKP)の党本部によって2016年6月27日に開催された第9回慣例イフタール食事会の招待客の中に当時ロシア連邦の駐在領事であったアンドレイ・カルロフ領事も含まれていたことを受け、FETÖから暗殺を命じられた殺し屋のアルトゥンタシュが、食事会の開催場所に護衛警察として潜入する予定であったという。
アルトゥンタシュは嫌疑をかけられないよう首相府職員が着用しているラペルピンを使おうとしたが、その日はカルロフ領事が国外に出ていたため暗殺計画は失敗となったと起訴状では述べられた。
■起訴状には以下のように述べられた
「テロリストのメヴリュト・メルトゥ・アルトゥンタシュが指定期間に首相府のバッジについて検索を行っていたという事実を考慮すると、FETÖ/PDY(影の国家)武装テロ組織によってテロリストであるメヴリュト・メルトゥ・アルトゥンタシュに、アンドレイ・カルロフ領事が出席する予定であった2016年6月27日のAKP党本部主催第9回慣例イフタール食事会においてロシア連邦のアンドレイ・カルロフ駐トルコ領事に2016年12月19日に実行したような事件を起こすため、護衛警察の扮装で潜入して暗殺計画の実行を命じたこと、2016年6月27日のイフタール食事会において同領事へ武器を伴う襲撃が計画されていたこと、しかし同領事が国外に出ていたこと、及び前述したイベントに不参加であったことを理由にテロリストのメヴリュト・メルトゥ・アルトゥンタシュは、背後にいるFETÖ/PDY武装テロ組織並びにこのテロ組織を利用していた国外勢力が計画した殺害を実行できないという判断に至った。」
「この計画の中では、FETÖ/PDY武装テロ組織及び背後にいる国外勢力が2016年7月15日にクーデーターを起こす前に、ロシア連邦のアンドレイ・カルロフ在トルコ領事に対する武装襲撃によって二国間関係を崩壊させ、両国間に激しい衝突を引き起こすこと、そして2016年7月15日より前に国内で暗殺を実行することで混沌状態を作り出すことを計画していたことが判明している。」
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:45793 )