2018年、教育に起こったことー試験制度変更
2019年01月01日付 Hurriyet 紙

2018年、教育に関して根本的な改革が行われた。新しい高校受験システム、大学入学試験は今年初めて適用された。国民教育相にズィヤ・セルチュク氏が就任。セルチュク大臣は2023年の教育ビジョンを明らかにした。「学生誓詞」も長期間議題として残った。

2018年、教育に関して重要な改革が行われた。最も注目を浴びたものとして、試験が挙げられる。変更された高校受験システムと大学入学試験は今年初めて適用された。初等教育から中等教育への移行(TEOG)システムの代わりに適用された二段階の高校受験システムは議論の種となった。多くの騒動と混乱を招いたこの変更は学生と保護者を困惑させた。また、他の重要な変更として大学の入学試験がある。この件に関して行われた変更は試験当日まで続いた。国民教育相はイスメト・ユルマズに代わり、ズィヤ・セルチュク教授が就任。セルチュク大臣は2023年の教育ビジョンを明らかにした。以下が2018年教育に関する進展である:

■大臣が変わった

国民教育省(MEB)ではイスメト・ユルマズ氏の後任として、新内閣とともにズィヤ・セルチュク教授が大臣の職に就いた。教育分野でこの改革はポジティブに迎えられ、セルチュク教授は「教育者大臣」と評価された。セルチュク教授は、2003年から2006年まで教育委員会(TTKB)委員長を務めた。

■県に新たな長官

大臣の変更後、MEB組織でも改革が行われた。5年間MEB次官であったユスフ・テキン氏は、7月25日に免職となった。省の総局長と県国民教育長も数人変更された。イスタンブル県国民教育長にオメル・ファルク・イェルケンジ氏に代わってレベント・ヤズジュ氏が就任。アンカラ県国民教育長ヴェファ・バルダクチュ氏に代わりトゥラン・アクプナルが任務に就いた。

■二段階システム

最も重要な変更事項はTEOGシステムの撤廃だ。TEOGの撤廃が2017末に発表されるも新しいシステムの正式発表は試験日当日ギリギリまで続いた。これに代わり二段階システム、住所に基づいた決定試験と高校入学試験(LGS)が設けられた。しかしこのシステムは、学生と保護者の混乱を招いた。試験をもって受け入れをする学校は省が決定し、発表された。これは「有資格ー無資格」の学校議論を招いた。住所に基づいたシステムでは、学生は住所登録されている地域によって進学先が決定され、LGSを受ける学生は、試験の点数によって学校を選ぶ。住所による決定では、いくつかの地域でアナトリア高校がない、もしくはとても少ない、という事態に陥った。学生は強制的にイマーム・ハティプもしくは専門高校に入学したことを主張した。これを受け、省はいくつかの学校と学校のいくつかのクラスをアナトリア高校に変えた。

■論述問題

LGSの問題を難しく感じる、もしくは制限時間に間に合わなかったとのべる学生のうち数人は、試験を涙とともに別れた。新しい問題は暗記以外に論述問題が含まれることが明らかにされた。

■大学入試一次試験(YGS)に代わって高等教育入学試験(YKS)

大学入学試験も変わった。大学入試一次試験(YGS)と学部決定試験(LYS)が撤廃され、これに代わって2017年10月12日から、高等教育入学試験(YKS)が導入された。変更に関する詳細の発表には何ヶ月もかかった。試験当日まで、多くの変更がなされた。最初に、試験が一日で行われることが発表された、その反応を受け、二日間で行われる事となった。全受験者が受けなければならない基礎能力試験(TYT)を初日に、受験者の専門ごとに受ける専門能力試験(AYT)が二日目に行われることになった。合格最低点に関しても新たな調整が行われた。TYTは150を最低点と決定し、大学入学には最低180点;TYTの点数の40%を、第二回の点数は60%が計算されることが決定された。TYTの点数が得られた200とそれ以上の点数は2年目にも使えることが明らかにされた。問題に関しても、論述問題が目立った。

■他の変更点は?

ー高等教育機構(YÖK)によって助教授職が撤廃され、「博士教員」職が導入された。
ー「音楽教育インフラ支援キャンペーン」プロトコールの枠組みで、トルコの指定された学校へのサズとピアノの配当が始められた。
ー年に二度行われる大学院入学試験(ALES)に加え、二度のe-ALESが行われることが決定された。
ー国民教育省は、学校で教えられる外国語にブルガリア語とウクライナ語を追加した。
ー「100の基本作品」は撤廃された。

■2023年の教育ビジョン、明らかに

ーMEBのズィヤ・セルチュク大臣が明らかにした2023年教育ビジョンの詳細:
ー12年生は先行地域から導入が始まり、高等教育に向けた準備、オリエンテーションのプログラムとして行われる。
ー学校間の機会の差は少なくなる。
ー小学校の休み時間が増える。
ー授業時間は少なく、教科が豊富に。
ー全日制の学校では給食が支給される。
ーすべての学校が一つの発展モデルとなる。
ー中等教育での選択科目は半分近く減らされる。
ー外国語教育は再設計される。
ー小学校では成績の代わりに子供の進歩的な特徴に注目し、多面的な評価システムが作られる。
ー高校で進路選択手続きは9年生で行われる。
ー5歳は義務教育の枠組みに取り込まれる。
ーどの学校でもデザインー芸術アトリエが開かれる。

■教育学部のカリキュラム更新される

ー10年間変更のなかった教育学部のカリキュラムが新しくなった。目的は知的でリーダーとなる教員を育てるためである、と明らかにされた。教員に関する25の学部プログラムは、2009年以降、初めて更新された。「新講師育成学部プログラム」では多くの授業内容が変更され、撤廃されたものの代わりに新しいものが追加された。プログラムの適用が重視される中、単位は国際基準に見合うものが導入された。
 
■合格最低順位が下げられた

ー試験後に合格最低順位が下げられたことが明らかになった。YÖKによると、4万で位あった医学部は5万位、15万位であった法学部は19万位、24万位であったエンジニアは30万位、20万位であった建築学部は25万位、24位万であった教育学部は30万位となった。

■試験時間改定

ー大学入学試験で受験の試験が始まる15分前に試験会場にいなければいけない規定について、変更がなされた。午前の試験では受験者を9時45分以降、試験会場に入れていなかった。1、2分遅刻したことにより試験を受けられなかった学生が不当な扱いを受けたとして公的監査機関に申請。大学入試センターの行った改定により、午前の試験は建物への最終入場時刻を10時とした。午後の試験に関しては、同じ規定が適用された。

■誓詞議論

「学生誓詞」長い間議題に上がっていた。行政裁判所第八法廷は、初等教育に適用される「学生誓詞」を撤廃する規定を無効とした。MEBは、「学生誓詞」を廃止する規定に対する取り消しは決定ではないことを、司法手続きは続いていることを明らかにした。MEBが行政裁判所に提出した控訴状の表現は、議論に火をつけた。省は、控訴状を非難する法務総局長と二人の弁護士を免職した。MEBは控訴状が提出されている間、行政裁判所の無効決判決の適用を停止するよう要求した。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:内山千尋 )
( 記事ID:46023 )