エルドアン「安全地帯構想」は、熟考を
2019年01月15日付 Cumhuriyet 紙

コルチュルク元大使は、「軍事的に熟考しなければならない」と述べた。

オスマン・コルチュルク元大使は、アメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領がシリアからの撤退を決定したのち生じたトルコ―アメリカ間関係の動揺について、本紙にコメントし、シリア北部に造られる安全地帯がトルコにとってメリットとなるかを熟考する必要があると述べた。コルチュルク元大使は次のように言う。

「安全地帯の構築可能性と持続可能性を軍事的に熟考する必要がある。私には長く持続できるとは思われない。この地帯の保護は誰が受け持つのか、アメリカはここでどのような役割を果たすのか、私たちの位置づけはどうなるのか、これら全てについて、まず私たち自身の間で、そして先方と腰を据えて、話し合う必要がある。」

トランプ大統領の「クルド人を攻撃すれば、我々はトルコを経済的に滅ぼすことになる」という発言についてもコメントしたコルチュルク元大使は、エルドアン大統領もトランプ大統領も外交政策を国内政治のために利用していると指摘し、「両国とも、外交が内政と選挙に配慮して進んでいる。そのような理由から、 全てが無配慮に話されていて、それがエスカレートしている。これが両国間の関係を悪化させており、世論をお互いに対してより敏感させている」と述べた。

■「言説を変えなければならない」

コルチュルク元大使は、トルコ―アメリカ間の「戦略的パートナーシップ」といった言説を諦めるべきだと強調し、次のように述べた。「戦略的パートナーシップというとき、アメリカは自身の戦略的な利益を守ってもらおうと思っている。しかし、パートナーシップとは本来、それを構築するには対等性に依拠する必要がある。したがって対米関係は、両国ができることとできないことを率直に話し合えるような対等なレベルに持ち込まれるべきである。ゆえに、このような名目的なものに任せるべきではない。そもそも両国が期待しているのは、脅威の認識をすり合わせるレベルのパートナーシップだ。こうしたパートナーシップの基盤は、残念なことに近頃崩れてしまったように思われる。これには残念ながら国内政治も一枚噛んでいる。なぜなら、アメリカにしろ、トルコにしろ、外交が内政のために大いに語られているからである。」

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( 翻訳者:金戸 渉 )
( 記事ID:46108 )