アカル国防相、米訪問成果
2019年02月24日付 Cumhuriyet 紙
フルスィ・アカル国防相は、ペンタゴンでの折衝の後会見を行い、「マンビジュ・ロードマップの実現、この件における延期の排除、そしてこの件を一刻も早く完了させることを米国側も認め、この件について努力すると述べた」と語った。
フルスィ・アカル国防相とアメリカのパトリック・シャナハン国防長官代行は、ペンタゴンで一堂に会した。
フルスィ・アカル国防相と参謀総長ヤシャル・ギュレル大将は、訪米してペンタゴンを訪れた際、アメリカのパトリック・シャナハン国防長官代行、統合参謀本部議長ジョセフ・ダンフォード大将、およびその他の担当者らによって軍の式典で迎えられた。公式の式典の後、アカル参謀総長はプログラムの一環でパトリック・シャナハン米国防長官代行と米国防総省ペンタゴンで一堂に会した。二者会談では、国防協力の問題、シリアのISに対して実行される軍事作戦、アメリカからYPG(人民防衛隊)に与えられている支援に関するトルコの懸念を含め、様々な問題が取り上げられた。
■MSBからの発表
トルコ国防省(MSB)から行われた発表によると、「アカル大臣は、シリアの政治的一体性と領土の全体性保全に向けた協力の重要性に言及し、PKK(クルディスタン労働者党)、YPG、PYD(民主統一党)、IS、そしてFETÖ(ギュレン派テロ組織)を含むあらゆるテロ組織との戦いにおけるトルコの決意を強調した。両大臣は会談で、両国間で長い歴史を持つ戦略的パートナーシップと、アフガニスタン、コソヴォ、イラク、NATOの海軍作戦を含むNATOの同盟の中で続いている協力の重要性を繰り返した」という。
■アカル国防相の発表
フルスィ・アカル国防相は、アメリカでの会談に関して、「シリアからの撤退決議の適用について相互の意見の交換を行った。撤退の際、いかなる形でも権力の空白が生じないようにすることを相手側に確認した」と述べた。
アカル国防相は、パトリック・シャナハン米国防長官代行との会見に関してコメントした。
アカル国防相は、参謀総長ヤシャル・ギュレル大将やセルダル・クルチ駐米トルコ大使を含む代表団とともにペンタゴンの交渉相手と一堂に会したことを明らかにし、出迎えにおいてもホスト側から示された関心についても光栄に思うと述べた。
アカル国防相は、会議で第一にテロとの戦いについて取り上げたことを明らかにし、「PKK/PYD/YPG、IS、そしてFETÖをはじめとするあらゆるテロ組織に対し断固としてともに戦うことを再び確認した。この件に関する我々の取り組みを米国も肯定的に見ていることがわかった」と話した。
アカル国防相は、会談でFETÖとの戦いについても語ったと述べ、「FETÖの首領と組織の他のメンバーの帰国についても議題に上げた。今後この件も追い続ける」と述べた。
アカル国防相は、ドナルド・トランプ米大統領が発表したシリアからの撤退決議に言及し、次のように述べた。
「撤退決議の実現について意見交換を行った。撤退の際、いかなる形でも権力の空白が生じないようにすることを相手側に確認した。米国側に、YPGのテロリストが一刻も早くマンビジュを解放すること、彼らの所持する武器を没収すること、統治権はマンビジュの人々に与えられることについても確認した。マンビジュ・ロードマップの実現、この件に関する延期の排除、そしてこの件を一刻も早く完了させることについて相手側も認め、この件について努力すると述べた。」
■「意見交換を続ける」
アカル国防相は安全保障地帯についても取り上げたことを強調し、「この件に関して米国側の見解を聞くとともに我々の見解も述べた。安全保障地帯の設置、特にPKK/YPGのテロリストがこの安全保障地帯から排除されること、トルコによって支配権が確保されること、設置される安全な環境の中で、未だトルコに滞在しているクルド人、アラブ人、アッシリア人、カルデア典礼カトリック教徒を含むシリア人たちが、一刻も早く彼らの土地へ、家へ帰還できるようにすることを強調した」と話した。
アカル国防相は、トルコのレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領とアメリカのドナルド・トランプ大統領の間での電話会談にも言及し、次のように述べた。
「この電話会談で到達したいくつかの合意点がプラスに反映されることに、よろこんで注目した。戦略的パートナーであるアメリカ側の対話相手が我々の国防上の懸念を共有することを間近で見る機会を得た。さらに、F-35戦闘機、(ロシアの)S-400ミサイル、パトリオットミサイルについても情報と意見の交換を行った。これらの件について取り組みを続け、両国間でこの件に関する問題の解決のため可能な限り尽力することについても同意した。我々は意見交換を続ける。今後、これらの件を進展させるため、可能な限り尽力する。」
アカル国防相は、標的はテロリストだけであることを強調しつつ、「我々の兄弟たるクルド人やシリアのアラブ人、また他の民族・宗教に属する集団との間に問題は一切ない。我々の唯一の標的はテロリストである。ISであり、PKK/YPGである。一部の人々はPKKをクルド人だと考えている。これは、まったくの間違いである。ISがムスリムを代表しているのではないように、テロ組織PKK/YPGもクルド人を代表するものではない。忘れてはならないのは、PKK、PYD、YPGは同じテロ組織であるということだ」とコメントした。
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:46350 )