スレイマン・ソイル内務大臣は、アフリーンとイドリブで368地点、ユーフラテスの盾(作戦)地区では285地点において援助活動を継続していることに言及し、「地域の正常化により帰還者も増えている。これまで32万1093人のシリア人がこの安全地帯へ帰還した」と語った。
スレイマン・ソイル内務大臣は、アンカラ県クズルジャハマム区のホテルで開催された「災害緊急時対策庁(AFAD)副知事調整会議」に出席した。ソイル内相は同会議で演説し、災害対策への理解が大きく変わったと話し、もはや災害の勃発時にのみ焦点を合わせた古い理解ではなく、「災害の前、災害勃発時とその後」を含んだより広い範囲をみていると話した。
■「すべてに共通する特徴は調整」
ソイル内相は、この業務では定義と範疇だけでなく、過程の管理モデルが変化したと説明し、現在世界においては、各国には固有で非常に異なる「災害対策構造」があると語り、以下のように話した。
「世界は災害対策の観点における異なる構造を採用しているが、すべてに共通している特徴として、政府が関係しているあらゆる組織の調整における計画とオーソライズがあげられる。つまり、世界のすべての先進国において、災害時に誰が何をおこない、どこへ走り、誰が誰から連絡を受けるのかを明確化、規則化し、そして、それを習慣化しようとしているのだ」。
■災害が起きた時、あなたは政府の力をみる
ソイル大臣は、国内で起きている地震や竜巻のような自然災害を想起しながら、トルコは強くなる必要があると語り、以下のように続けた。
「災害が起きた時、保存食料と建築資材の倉庫が開放されることで、実際の政府の力をみることができる。99地震(トルコ北西部地震)において、われわれ全員が知っているように、これらの倉庫を開けたが、中は空であった。今日、アッラーに感謝しますが、そのような光景は話題とならない。災害緊急時対策庁(AFAD)では、現在、国内において25の物流システム、30か所中央物流倉庫があり、そこには82,836張りのテント、143,148枚の毛布とそのほかの予備資材、合計783台の緊急車両、23台の移動式調整トラック、1,823人の捜索救助要員、103台の水陸両用車がある。そのほか、299台の速度計と1056か所の地震観測所を持つ災害緊急時対策庁により、トルコにはヨーロッパで二番目に大きい地震観測網がある。
■五十カ国以上で援助活動をおこなっている
ソイル大臣は災害緊急時対策庁の職務のひとつが災害後の復興支援であると話し、以下のように続けた。
「2009年からこれまで対策庁が完成させた被災住宅の数は4万9524戸にのぼっている。災害管理は基本的に人道的活動であり、国境の外で進展している紛争についてもその観点から無関心でいることは当然不可能である。これについても、あなたがたの政府の力に関する問題だ。トルコは、グローバル人道支援報告書によれば、80億ドル(約8800億円)を使い、2017年度もっとも人道支援をおこなった国だ。5大陸における50か国以上の国々で、支援活動をおこなっている。そして、わたしにとって重要な詳細は、トルコが特に災害緊急対策庁による消費財の支援のみをしているのではないことだ。すなわち、食べ物の小包や食料のみを運んでいるのではないのだ。永続的な支援もおこなっているのである。私たちは井戸を掘り、病院を建設している。例えば、アラカンで保健省と協力して実行したことに、1軒の野外病院、竹の家2,070軒 井戸8本、子どもの公園1か所を造った」。
■32万1千人がシリアの安全地帯へ帰還した
ソイル大臣はアフリーン地区とイドリブ地区の368か所、ユーフラテスの盾(作戦)地域の285か所で援助活動を継続していることを強調し、「同地域で生活が正常化したことで、帰還者も増えている。これまで32万1,093人のシリア人がこれらの安全地帯へ帰還した」と話した。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:46648 )