WTO:カタールの禁輸措置に対するUAEの申し立てを受理
2019年05月29日付 al-Hayat 紙
■「世界貿易機関(WTO)」は、アラブ首長国連邦(UAE)のカタールに対する申し立てを受理
【アブダビ:本紙】
世界貿易機関(WTO)は本日水曜日(5月29日)、アラブ首長国連邦(UAE)のカタールに対する申し立てを受理した。これは、カタール政府がUAE産品の売買を禁止し、回収していたことを受けての申し立てだ。また、WTOは、本件を裁定するため、小委員会(パネル)の設置を決定した。
WTOは、「カタールによるUAE産品の禁止に対し、UAEが申し立てた案件を裁定するため、パネルの設置を決定した」と発表した。
UAEは、UAE通信(ENA)が報じた報道発表の中で、「カタールが講じた方策は、同国が従わなければならないWTOの諸規則に準じていない」と述べた。
また、UAEは、「WTOの諸規則に準じてパネルと連携するという強い意志を示した。これは、カタールにはWTO加盟国としての義務がある中で、UAE産品の売買の禁止および回収といった同国が課したあらゆる禁止措置にUAEが反対する姿勢を示すためだ」と強調した。
さらに、「先月4月27日に開催された紛争解決機関(DSB)の前回会合に先立ち、カタールは禁止措置を一部撤回した。しかし、UAEは、カタールの現行の方策に加え、過去の行為はWTOに対するカタールの義務と合致しないと確信している」と指摘した。
そして、「カタールの諸措置は、WTOの『紛争解決に係る規則及び手続に関する了解(DSU)』第23条の規定に直接的に抵触している。なお、同条項は一方的報復措置を禁止するとしている」と強調した。
さらに、「カタールの(先月の会合におけるパネル設置の)拒否は、国際機関に対するカタールのダブル・スタンダードと、自国の利益のみを保護するために国際機関を引き込もうとしていることを白日の下にさらしている」と明らかにした。また、「カタールはまず、近隣諸国を害する同国の政策の撤回や、過激主義への支援、資金供与、保護の停止、そしてリヤド合意およびその補足合意における同国の義務を果たすべきであった」と指摘した。
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( 翻訳者:藤木郁理 )
( 記事ID:46869 )