ドイツ連邦議会は難民法の硬化を想定した法案を可決した。
ドイツ連邦議会は今日、ドイツ内務省が起案した難民法の改正案を、賛成372票、反対159票で可決した。111人の議員が棄権した。
この法改正により、難民申請が受理されず国外退去を通告されながらも、様々な理由でドイツ国内にとどまり続けてきた難民は、国外退去の可能性がより高くなったことが想定される。
改正案では、難民申請が受理されず国外退去を通告されている難民の失踪を防ぐために彼らを刑務所に収容できるようになり、難民が個人情報を隠すことも国外退去の理由となりうると見られている。
ホルスト・ゼーホーファー内務大臣は、会見を行い、ドイツに居住する権利のない者は国を退去する必要があるとしたうえで「法治国家である以上、国外退去が必要な人が国を去るようにする必要がある。一部の人々は、他人を偽ったり、失踪するなどの巧妙な手段で国外退去を逃れている」と述べた。
ゼーホーファー内相は、内務大臣として法の適用に責任を負っていると述べた。
左派政党所属のウッラ・イェルプケ議員は、新しい改正案を批判し、国外退去を言い渡された難民が犯罪者と同じ刑務所に収容されることはヨーロッパの法に反していると主張した。
緑の党に所属するフィリズ・ポラト議員も、連邦議会を通過した改正案がドイツ憲法に反していると主張し、法案が連邦議会で可決されたことについて「民主主義にとって悲しむべき日」と表現した。
ドイツでは2018年の1年間で2万6000人が国外退去処分を受けており、一方で3万1000人が様々な理由で国外退去を免れているということが明らかになっている。
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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:46922 )