世界第三位のダム建設続く―アルトヴィン県チョルフ
2019年07月06日付 Hurriyet 紙


アルトヴィン県チョルフ川流域で建設中であり、完成すれば全高270mでトルコ最高、二重湾曲構造の薄型アーチダムとしては世界で第3位の高さを持つダムとなる「ユスフェリ・ダムおよび水力発電所(HES)プロジェクト」において、ダムの堤高が112mに到達した。

アルトヴィン県を流れるチョルフ川は、トルコ国境内で410kmの長さをもつ北東アナトリア最大級の川である。2013年2月26日に当時首相だったレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領により、遠隔会議で定礎が行われた「ユスフェリ・ダムならびにHESプロジェクト」の建設作業が続いている。

ユスフェリ・ダムは堤高270mでトルコ最高、世界でも中国の292mとジョージアの272mの高さをもつダムに続いて、二重湾曲構造の薄型アーチダムとしては第3位の高さだ。55万8千kWの発電量をもつ発電所によって人口65万人の都市の電力需要をまかなうことができる。

トルコ国内で調達された資材を用い、全員がトルコ人の技術者によって建設されるダムで、堤高は112mまで到達した。

■アルトヴィンからエディルネに道路を敷くことができるほどのコンクリートを流す

当初440mの立面図が作成されたが、その後710mに高められ、提高270mのダムが建設される予定だ。ユスフェリ・ダムは提高が100階建ての超高層ビルに匹敵することになり、そこではアルトヴィンからエディルネに道幅13mのコンクリート舗装路を敷設できるか、あるいは120平米の家屋を6万戸建設できるほどの、400万立米のコンクリートが使われる予定だ。

ダム計画では1日に6500立米のコンクリートを流すために、3本の空路によって輸送が続けられている。来年半ば以降に取水が始まり、2020年には発電に入るだろう。

プロジェクトトップであるリマク建設のフェリドゥン・ウンサル氏によると、貯水量21億3千万立米、建設費用は25億リラと計画されるこのプロジェクトにより、1日に300万リラ相当の電力エネルギーによる収入を得られるという。1950年に建設されたユスフェリ郡の中心地は、ダム建設のために水中に沈むことになり、再定住地域に移動させる予定だと話した。
ウンサル氏は、堤高112mに到達したダム建設において、労働者4,500人が24時間体制で働いていると付け加えた。

■チョルフ川流域に143基の計画

バイブルト郡に位置するメスジト山地を源流とし、ジョージアのバトゥミ県にから黒海に注ぐチョルフ川は、トルコで最も速い流速をもつ川だ。チョルフ川がトルコ国境を越える前の平均水量は川底で192立米毎秒、年間の平均は63億立米である。

長さ431kmのチョルフ川は、うち410kmはトルコ、21kmはジョージアを流れている。チョルフ川のトルコ国内の源流地域にある「ラーレリ・ダム」と、下流地域にある「TBMM85周年ムラトル・ダム」の間に建設される発電所群では、合計263万2千kWの発電容量を持ち、年間863万1千kWの電力を発電する予定だ。

チョルフ流域の支流もあわせると、合計143基のダムとHES計画によって、年間145億5200万kWの電力の発電が実現するとみられる。

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( 翻訳者:伊藤梓子 )
( 記事ID:47102 )