女性に対して旅行や婚姻、労働環境や社会保障に関して新たな権利を認める国王の勅令が、官報で発表された。
サウジアラビアで、女性への制限が一部軽減され、パスポートを取得したり、国外へ出たりするために必要とされていた後見人の許可が、条件から除外された。
同国では旅行や婚姻(民法上の身分)、労働環境や社会保障に関する新たな法令が官報で発表された。
国王の勅令として施行される、女性への制限を一部軽減した規則は、以下のようなものである。
■旅行
サウジアラビアでは、女性と21歳以下の男性には、後見人の許可なしにパスポートを取得したり、国外に出る権利はなかった。今回の変更で、旅行に関しては、女性に男性と平等な機会が与えられた。
■婚姻
結婚に関する変更では、「結婚した女性の居住地は、その夫の居住地である」という法が撤廃された。
以前には男性もしくは配偶者を亡くした女性にのみ与えられていた「一家の長」という地位も、望めばすべての女性に認めると定められた。
さらに、出産、結婚や離婚の届け出、家族の公的証明書を取得できる権利が女性たちに与えられた。
■労働環境
性別や障害の有無、あるいは年齢による差別なく、すべての人に労働権を認めると定められた。退職年齢は女性と男性で等しくされ、58歳となった。従来は男性が60歳、女性が55歳で退職していた。
これらの変更は、人権団体が女性の権利についてサウジアラビアを非難した後に行われたという。
人権団体は、女性が国内で「第二級国民」の扱いを受けており、基本的人権や社会的権利を剥奪されているとして、リヤド政府を批判していた。
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( 翻訳者:大谷菜々 )
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