レイラちゃん殺しは、部族の決定?
2019年08月03日付 Hurriyet 紙


昨年アール県でレイラ・アイデミルちゃん(4歳)が失踪し、18日後に遺体で発見された事件に関する告訴状で、父親のニハト・アイデミルの従兄弟であるエロル・ドゥルスンの供述が明らかになった。それによると、レイラちゃんの死後に部族の長が参加して会議が開かれたといい、「事件を隠すために、女の子が自ら18日間歩いていったと公表し、村の人々にも事の顛末をこのように伝えるという決定がなされたと聞いた」とのことだ。

アール県の中心部で暮らしていたシュクラン・アイデミルとニハト・アイデミル夫妻の子・レイラちゃんは、2018年6月15日に祖父が住むベズィルハーネ村で失踪した。国内のあらゆる場所で何日もの間捜索部隊が動員されたが、18日後に村から3キロ離れたクルデレで水死体となって発見された。レイラ・アイデミルちゃんの死に関して、父親のニハト・アイデミルの叔父の息子であるメフメト・アリ・アイデミル(32歳)が、「故意の殺人」の罪で裁判所により身柄を拘束された。

■容疑者7人を告訴

レイラ・アイデミルちゃんの死に関して、およそ1年後に作成された告訴状は、アール第1重罪裁判所によって受理された。告訴状では、身柄を拘束されているメフメト・アリ・アイデミルに加え、レイラちゃんの叔父のムサ・アイデミル(28歳)、ユスフ・アイデミル(42歳)と、村の住民であるB・D(47歳)とその配偶者のH・D(55歳)、A・A(37歳)とその配偶者のY・A(40歳)について「子供もしくは精神・肉体的に自らを守ることができない状態にある人に対する故意の殺人」で終身刑が、「人の自由を奪った」罪で14年の懲役が求刑された。

■父親は「神のご意志だ、娘は歩いていった」と言った

取り調べを進めた共和国検察官は、事件の解明のために村の多くの住民に聞き取り調査を行った。告訴状で証言者として名が挙がっていた父親のニハト・アイデミルの従兄弟であるエロル・ドゥルスンは、レイラちゃんが失踪した後毎日、とても親しかったためニハトの側にいたと述べた。ドゥルスンは、レイラちゃんの死がどのようなものであったのかを解明するために調査を行い、事件の後の部族の長が参加して会議が行われたと供述している。

■エロル・ドゥルスンは以下のように供述している。

「アール県の中心部で、この事件と関係のあるベズィルハーネ村の人々が話したところによると、レイラ・アイデミルちゃんの遺体が発見された後、我々の村の部族長であるアフメト・アイデミル、元部族長のディラヴェル・アイデミル、祖父のゼキ・アイデミルが参加して会議が行われたと聞いた。会議では、レイラちゃんの死に関する物事を秘匿するために、彼女が18日間自ら歩いていったと公表して話を逸らすことを決めたということだ。実は、この事件に関係があるレイラちゃんの父親が私に対し、彼女が歩いていってしまった可能性があると言っていた。私も「どうしてこのようなことが可能であろうか」と返した。ニハトは「神のご意志だ、娘は歩いていった。家族から(犯人が)出たらどうしろというのか、家族同士殺し合うのか?」と言った。2018年11月17日にも、ニハトは私と一緒にレイラちゃんの状態について話すために「法務省へ行こう」と言ったので、私たちはアンカラへ行った。私たちは11月18日に会う約束をしており、前日にアンカラ入りした。その日の夜ニハト・アイデミルは、アール県の私たちの村出身でイズミットに住み建築業を営む人物に電話していた。その人物に会い、3人でチャイを飲みながらアール県の元国会議員に電話をかけた。4人で座っているとレイラちゃんの話になった。元国会議員は、配偶者がレイラちゃんの死にとても心を痛めていると言っていた。突然怒りだし、ニハトに「兄弟よ、これは家族の内部でのことだ。君の兄弟がやったのだ」と言った。ニハトはこの言葉を聞いて、うなだれて黙り込んだ。国会議員と部族長の関係はすこぶる良好でいつも連絡をとりあっている。レイラちゃんの母親のシュクラン・アイデミルは私を好いており尊敬していると聞いており、私を兄のように見ていると言っていたようだ。私がニハトとアンカラへ行く前に最後にシュクランと会ったとき、ニハトが上の階に荷物を取りに行っている間にシュクランが私に「無駄なことはしないで、ユスフ、ユスフ、ユスフ」という風に言っていた。私はそのことにとても驚いた」

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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:47288 )