金市場分析の専門家モハンマド・ケシュティー・アーラーイー氏は、国際価格の上昇が国内市場に及ぼす影響に触れ、国内市場での金と金貨価格の上昇が、金貨の需要低下と「金貨バブルḥobāb-e sekkeh」の収縮を伴っていると述べた。
本紙によると、ケシュティー・アーラーイ氏は先週、ISNA(イラン学生通信)との金と金貨市場に関する対談の中で、金市場は土曜日から水曜日にかけて落ち着きをみせていたが、国際市場での金価格上昇に続く国際ニュースと情勢を考慮し、国内金市場に上昇傾向をもたらしたことで活発化したと述べた。
ケシュティー・アーラーイ氏は、水曜日には国際価格が1オンス[約28g]約1,340米ドルであったが、木曜に国際市場金価格が60ドル伸び約1,400ドルに達し、この価格の上昇によってイランの金・金貨市場は不安定になったと言及している。
同氏の指摘によると、サイズ1[タマーム]金貨[金の含有量は7.32238g]は週初め460万トマン[訳注:2019/7/5時点 イラン中銀レート1ドル=42,000リアル=4,200トマンとして460万トマン=約1,095ドルとなるが、同通貨の市中価格は中銀レートよりはるかに下落している点および金の国際価格との整合性を考慮すれば約346ドル相当と思料される]で取引されていたが、国際市場価格の上昇に伴い480万トマンに達した。
週初め、17金は1メスガール[約5グラム]は182万トマンで査定されていたが、木曜日には189万トマン、現在は192万トマンに到達しており、18金は1グラム43万から44万トマンの相場に達していることを同氏は述べた。
また、1/2金貨は248万トマン、1/4金貨は168万トマン、1グラムの金貨[1/8金貨]は102万5千トマンで取引されていると強調している。
同氏は、国際市場で金価格が高騰し、それを受け国内市場において需要の落ち込みを招き、この状況が、金貨バブルの価格下落につながり、41万トマン相当となった原因であると述べた。
[訳注]イランにおける金貨は、宗教祭礼などにおいて祝いの品としてやり取りされる。この際に発生する需要の高まりが、現実の金価格と金貨との差異を生み出すが、この余剰分の価格をイランでは「金貨バブルḥobāb-e sekkeh」と呼んでいる。
参考:https://greenpepper.ir/حباب-سکه-چیست/
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( 翻訳者:AT )
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