英EU離脱は、トルコ市民にどう影響するのか?
2019年09月06日付 Hurriyet紙

イギリスではブレクズィトと解散総選挙が取りざたされているが、トルコ人が関心を寄せるアンカラ条約をめぐる不透明な状況は依然、続いている。

イギリスの政治的混乱は続いている・・・。メイ元首相の辞任後に就任したジョンソン首相は、女王に9月9日から10月14日までの議会閉会を要望し、女王もこれを承認した。野党の一部は、ジョンソン首相のこの行動を、「議会への攻撃」と命名した。「合意なき離脱」という選択肢は議会の抵抗にあい、ジョンソン首相は10月15日の選挙案を提案したが、これは、否決された。

こうした政治的混乱の中、トルコ国民の頭には、「英のEU離脱後、アンカラ条約は合法性はどうなるのか?ぎりぎりに申請をした場合、認められるか?どういう場合にビザが下りないか?申請後、どれくらい待たされるのか?アンカラ条約の適応には英語力が必要か?」といった疑問が浮かぶ。こうした疑問に関し、CSS法律相談社のアフメト・エンギン氏と、レクス・リーガル・グローバル社の創設者で移民法の専門家ハリル・イブラヒム氏が、ヒュリエト紙のミネ・ウチギュン記者の質問に答えた。

■CSS法律相談社アフメト・エンギン氏

「2019年10月31日までは、ハーデ・ブレクズィト、つまり合意なき離脱になるかどうかがはっきりしないので、イギリスはEUの加盟国として扱われ、EU法が適応される。アンカラ条約に基づくビザは、EU法により適応されるため、2019年10月31日を含め、この日までに行われる申請は、問題なく受理される。10月31日以後どうなるかは、もし合意なき離脱となった場合には、アンカラ条約は無効となり、だれも申請ができなくなる。しかし、これにもかかわらず、2、3の可能性が残されている。
■「2020まで、更新可能」

その1番目は、アンカラ条約に基づくビザは、英議会の混乱と英政治の駆け引きの結果、2020年1月末まで延長される可能性がある。この場合、イギリスでは総選挙が行われるかもしれない。総選挙のため、2020年1月末まで引き延ばされた場合、アンカラ条約による申請も、延長される。

もうひとつの可能性は、10月31日より前かその日に延長されても、2020年1月末より前に合意に至った場合、EUからの離脱を調整する条約の第50条により、少なくても2年間は移行期間が設けられる。この間は、イギリスは引き続きEUの加盟国扱いを受けるので、申請はできることになる。

別の可能性は、合意による離脱となった場合、第50条の2年規程が、法律家らの意見では10年まで延長可能だとみられるので、イギリスが最終的にEUから離脱するその日まで申請は可能になる、というものだ。

最後の可能性は、イギリスの世論と総選挙の結果、EU離脱への賛成・反対のどちらが優勢かを見ることになる。そもそもこの総選挙は、第二回国民投票といえるものとなる。さらに、そもそも、正式に第二回国民投票を行う、ということもあるかもしれない。第二回国民投票でEU残留がでたら、離脱は吹っ飛ぶ。こうなったら、アンカラ条約による申請は、続くことになる。
■「1か月半~2か月かかっている」

現時点では、トルコ人がイギリスの行っているアンカラ条約申請は4~6か月くらいで結果がでているが、トルコへの申請は1か月半~2か月で結果がでている。

■「トルコとの関係悪化は懸念されている」

現時点の申請の可能性が低いということはない。そもそも、EUから離脱したとしても、その支持者たちでさえ、離脱後に英経済が悪化しないよう、EU以外の国との自由貿易協定を結ばなくてはならないと考えている。この点で、イギリスにとって、EU以外の貿易相手はとても重要だ。アメリカを筆頭に、インド、ブラジル、トルコのような発展途上国がイギリスと自由貿易協定を結ぶ可能性があるため、英政府と離脱賛成派は、トルコとの関係を悪化させる政策を避けている。この状況のいい例は、ジョンソン首相が、「私は家で、トルコ製の洗濯機や冷蔵庫を使っている」といったことに表れている。このため、良好な関係の維持のため、トルコ国民に不利なことはしないと思う。申請を考えている人は、それができなくなる前に、2019年10月31日より前に申請をすべきだ。

(後、省略)

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(翻訳者:トルコ語メディア翻訳班)
(記事ID:47487)