イスタンブルで発生したマグニチュード5.8の地震のあと、国民は自身が住む建物が危険かどうか、またこれをどのように見分けるのかに注目している。インターネット上での「建物の危険状態」という検索件数は昨日発生した地震の影響で大きな増加を見せた。では、住んでいる家が危険な状態にあるのかどうかはどのように見分けることができるのだろう。これを見分けることができるいくつかの方法がある。
昨日、イスタンブルで発生した地震は「私の家はどのくらい安全なのか」という疑問を引き起こした。専門家によれば、建物に関して心配になったら、まず初めに耐震報告書を手に入れることだ。出た結果が好ましくないものであれば、建物の強度を高めるか、一度取り壊し、再建するかだ。
イスタンブルで発生した地震は、今一度自分が住んでいる家の安全の問題を話題とした。テクタシュ都市再生専門家のハカン・チャタルカヤ氏は市民の建物が安全であるかどうかに関する事前確認調査が可能であると話した。チャタルカヤ氏は、建物の危険性を示す7つの条件を並べた。もしこの条件のうちひとつでも当てはまる のであれば、建物の地震テストを行い、耐震報告書を手に入れる必要がある。
■報告書を入手すべし
この点で次の違いを念頭に置くべきである。耐震報告書と危険確認は互いにかなり異なるものである。同氏によると、危険確認後には、建物は引き返せない方向に進む。なぜならこの段階で自治体は、関与を開始し、住民に通知を行い、60日以内に建物を取り壊す。このため、まず通知を目的とした耐震報告書を入手すべきと注意を促す。二種類の報告書はいずれも建築士が作成するとし、「情報通知を目的とした耐震報告書は建設会社が、再建のために必要な危険確認報告書は関係官庁が承認する諸機関が作成する。
専門家らは、建物の中心部のサンプルを採取し調査し、土壌構造の評価も行う。これに基づき、報告書が作成される。10部屋をもつアパートでは、1部屋当たり、平均で300~400トルコリラでこの報告書を手に入れることができる。この報告書により、建物が危険となれば、区分家屋の大家間で話し合いが行われ、再建のプロセスを始めることができる。しかし、直に危険確認の検査を行えば、再建のための事前準備を行う可能性は無くなる。」チャタルカヤ氏は、報告書の結果次第で、建物の強化または取り壊し再建の選択肢が生まれ、どちらの場合においても住民が関係省庁から、ローンや賃貸料の援助を受けられるであろう、と付け加えた。
■危険を警告する7つの基準に注意
⑴建物が1999年以前に建築されている
⑵建物が無計画及び無許可にて建築されている
⑶工事で調合済みのコンクリートが使われていない
⑷建物から以前採取されたサンプルのコンクリート耐久性がC1O以下
⑸建物の柱及び梁にひびがある
⑹地階に湿気、柱の鉄にさび、コンクリートに海の貝殻やそれに似たものがある
⑺建物は川床で、埋め立て地にあると危険性がある可能性がある
■6700万の民家が危険
環境都市整備省が過日、都市再生の活動計画を発表した。これによれば、国全体で、670万の危険な家屋がある。これらの家屋全ての再生のために予想される期間は20年間だ。省の5年計画によれば、150万の家屋が再生される。このため毎年イスタンブルでの10万件をはじめ、30万の家屋の再生が目標とされている。
■再生が投機としてみられないこと
建設業者協会会長ナズミ・ドゥルバカユム氏は以下のように話した。「すでに工務店が過剰面積での見積もりを出すこと、土地所有者が特典を保証するよう求めることいずれも諦めることが、どれだけ必須であるかは明白である。危険な建物の再生が投機の道具としてみられべきでないと認識されねばならない。これはとても重要なことである。」
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( 翻訳者:大畠梨紗子 )
( 記事ID:47641 )