EUから在トルコ難民支援
2019年10月31日付 Hurriyet 紙


欧州連合(EU)は、在トルコ難民を支援するために進めている金銭的支援プログラムに、6億ユーロの予算を追加すると発表した。

欧州委員会は、在トルコ難民の支援に向けた金銭的支援プログラムについて会見を行った。

会見では、トルコ赤新月社と国連世界食糧計画が在トルコ難民のために進めている社会的適合サポート(SUY)プログラムのもとで頒布されるクズライカード(赤新月カード)に、6億ユーロの予算が追加されたと発表された。

さらに、教育や公衆衛生といった基本的なサービスを含む様々なプロジェクトの継続に向けて、6300万ユーロの予算が新たに加えられ、在トルコ難民のために総額6億6300万ユーロが使われると発表された。

また、在トルコ難民を支援するために2016年に設立された、総額63億ユーロの国連基金に対し、現在まで58億ユーロが充当されており、基金という枠組みの下で42億ユーロ相当の契約が締結され、諸々のプロジェクトに26億ユーロの支払いがなされたと伝えた。

SUYにより、国際的保護あるいは一時的保護のステータスのもとトルコで暮らし、難民キャンプの外にいる人々の基本的な需要を満たすために、援助が行われている。人々は、クズライカードを使うことで、家族1人につき月額120トルコリラの現金援助を受けることができる。このカードを所有する難民は、現金援助のおかげで生活上最も基本的なものを直接手にすることができる。

■経緯

EUは、2015年11月に開催されたトルコ・EUサミットで、トルコに暮らすシリア難民のために30億ユーロの基金を用意することを約束した。3月18日のサミットでは、30億ユーロの基金が追加されることが決定した。

この基金は、在トルコのシリア難民の公衆衛生、教育、インフラ、食料、その他の需要のために実施されるプロジェクトに使われることが決まっている。

世界で最も多くの難民を受け入れているトルコは、EUがトルコで暮らすシリア人に充分な金銭的支援をしておらず、約束した基金を迅速に運用していないと非難している。

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( 翻訳者:金戸 渉 )
( 記事ID:47954 )