アカル国防相、シリア作戦成果を報告
2019年11月22日付 Milliyet 紙


アカル国防相は、平和の泉作戦について4300平方キロメートルの領域を制圧したとし、「今日に至るまで1200人のクルド人民防衛隊(YPG)・PKK(クルディスタン労働者党; 非合法)テロリストを無力化した」と述べた。

フルスィ・アカル国防相は平和の泉作戦について、4300平方キロメートルの範囲と600の集落を制圧したと述べたうえで、「M-4道路に検問地点を設置し、今日まで約1200人のテロリストを無力化した」と明らかにした。アカル国防相は、現地ではテロリストの妨害行為が続いているとして「合意事項が確保されたとは言えない」と述べた。

また、トルコ大国民議会の予算委員会で国防省の予算について、以下のように述べた。

■YPGはマンビジュから撤退していない

ロシアでのソチ合意では、テロ組織は10月29日にマンビジュから撤退したと伝えられていた。しかしこの情報は確認の必要がある。この間、PKK・ YPGの支配地域にシリア政権の旗が立てられ、YPG、クルド民主統一党(PYD)が同地域から撤退しておらず、シリア政権側の衣服を着用して同地域にいることがわかった。このことはロシアに連絡のうえで注意を促している。

■1300発の迫撃砲

テロ組織のPYD・YPG・PKKにより、国境線に近い地域で約1300の迫撃砲・ロケット弾が発射された。これらの攻撃で22人の我が市民が犠牲になり、187人が負傷した。

■1200人のテロリストを無力化

平和の泉作戦では、4300平方キロメートルの範囲と600の集落を制圧し、M-4道路に検問地点を設置し、今日まで約1200人のテロリストを無力化した。トルコ軍の兵士12人が犠牲となり、兵士164人が負傷した。トルコ国軍と協力して作戦を遂行したシリア国民軍では236名が犠牲となり、722名が負傷した。

■交渉している

平和の泉作戦では長さ145キロ・幅30キロの領域からテロを一掃した。テロ組織は断片的に残っており、作戦を遂行した領域の東西で妨害行為が続けられている。

■14万人

作戦の遂行された領域でテロリストの現状はどのようなものと言えるだろう?現時点では、YPGのテロリストは爼の大部分が撤退したが、潜伏あるいは秘密裏に活動している者がいるという可能性がある。14万人以上が活動拠点に戻った。

■FETOから1万7000人が免職

2016年7月15日以降、FETO・国家転覆活動に関係して、トルコ国軍の司令官150人、士官8413人、下士官7612人、専門兵・契約兵1232人、国家公務員459人など合計1万7866人が職を追放された。また、909人の退役軍人が位階を剥奪された。

■40万9000人の軍人・職員

トルコ国軍の現在の状態は、兵士が36万7777人、一般職が4万1405人の計40万9182人である。

■Tank Palet社に関する抵抗

アカル国防相が議場に入る数分前、共和人民党(CHP)所属の議員が、Tank Palet工場がカタール出資のBMC社に売却されることに反発した。CHP議員は「Tank Palet工場について国民に何を隠しているのか」と言葉を発し、公正発展党(AKP)議員は「嘘を言っているのはあなただ」と返答した。その後アカル国防相が議場に現れ、議員らと握手を交わした後、予算に関する説明を始めた。CHP所属・ムーラ県選出のスレイマン・ギルギン議員は、アカル国防相と握手した際に「我々の軍の秘密をカタールに与えないようにしよう」と述べた。

■「テロの回廊という夢は終わった」

アカル国防相は、2020年の国防省の予算が538億リラとした後、委員会で議員の質問に答えた。アカル国防相は以下のように述べた。

■国境地帯は安全

作戦の結果、どうなったのか?第一に、テロの回廊・テロ国家が形成されるという計画は頓挫した。アメリカ人やテロリストは「ロジャヴァの夢が終わった」と言っている。第二に、40万人を越える人々がアフリーン、ジャラーブルス、アアザーズ、アル・バーブに帰還した。多くの場所から帰還した。トルコからは7万人が帰還した。第三に、国境地帯での安全が保証された。

■シリア国民軍への給与は支払わない

シリア国民軍は指導力を欠いた軍ではない。国連が一時的な指揮権を承認している。トップにはアブドゥッラフマーン・ムスタファがいる。その下にはセリム・イドリスという者が選ばれた。これらの人々は、国防相と参謀総長の役割を担っている。「シリア国軍の内部にアルカイダ派がいる」と言われているが、このようなことは全くもって事実無根である。これらの人々はすべてシリア人であり、その目的は、彼らの家を、庭を、国を守ることだ。これらの人々への給与は、国防省の予算から支払うことはない。

■S-400ミサイルシステムが稼働

S-400ミサイルシステムが稼働するのかという質問が寄せられた。S-400は稼働する。今のところ、S-400は第1、2小隊がトルコにある状態だ。現在、その2小隊の編成とトルコ国軍での教育を継続している。今後も計画通りの活動を続け、疑うようなことはなく、冗談のようなこともない。また、S-400に敵と味方を識別する機能を搭載する。

■F-35型航空機4機を導入

F-35型航空機5機のうち4機が引き渡された。1機は格納庫で待機している、私たち用にという状態でだ。マラトヤで配備されるべき施設も完成した。

■S-400とF-35の一団

エルドアン・トランプ両大統領は合意に達した。S-400とF-35は互いに影響し合うだろうか?この解決策として対応グループを組むことになるだろう。我々はその取り組みを開始している。構想がある。パトリオットミサイルはあそこに、S-400はここに、という風な解決策が頭の中にある。

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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:48116 )