シリアでバッシャール・アサド大統領政権とロシアのイドリブ緊張緩和地帯の境界地域における住人に対する攻撃の結果、この一週間で強制退去させられた2万5千人のシリア市民がトルコの国境に近い地域に避難した。
地元の市民社会団体であるシリア仲裁団がアナトリア通信の記者に伝えた情報によると、今月初週にイドリブ緊張緩和地帯で、アサド政権下の軍、イランが支持する外国人テログループ、そしてロシアによる攻撃で2万5千人の市民が強制退去させられた。シリア仲裁団責任者のムハンマド・ハラージ氏はイドリブ地帯で人道危機が次第に深まっていること、そしてたった先週のみで2万5千人の市民が強制退去させられたことを述べた。
ハラージ氏は「マッルティヌマン郡、セラキブ郡、エリハ郡とその郊外にはおよそ42万5千人の市民が居住している。もし攻撃が同じレベルでこの地域に行われたとすれば、新たに強制退去させられる人の数はさらに増えることになるだろう。」と述べた。ハラージ氏はアサド政権軍とロシアは、市民帰還を妨げるという目的の下、病院、学校、モスク、市民保護センター、住宅を攻撃したことを明らかにした。アサド政権軍とロシアが続けている攻撃の結果避難した市民たちの大部分は、ハタイ県のレイハンル郡の向かい側のシリア領土内のアトメ、カフ、デイル・ハッサン、ケフェル・ルシンのような地域におけるキャンプやイドリブでオリーブの木がある場所、またトルコがテロを一掃した「ユーフラテスの盾」作戦と「オリーブの枝」作戦の地域に避難した。
トルコとロシアの間で2018年9月17日に署名された合意以降イドリブ緊張緩和地帯で政権とロシアの攻撃によって民間人1300人以上が死亡した。攻撃の激しかった地域から比較的静かな地域、特にトルコとの国境に近いところに移住した人々の数は過去1年間で100万人を超えた。
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( 翻訳者:岸本成美 )
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