中国で新型コロナウイルス流行で死者1666名
2020年02月17日付 Cumhuriyet 紙
トルコ・中国間の経済的な関係は、ここの所で加速した。両国間の貿易は、210億ドルを超え、中国からの旅行者数も年間42万6千人を超えた。しかし、コロナウイルスが原因でここ1月は貿易は深刻な程落ちこんだ。
中華人民共和国イスタンブル総領事館フアン・ソンフェン(黄松峰)領事は、トルコで20年間勤務しており、トルコ人のホスピタリティをよく知っていると強調し、「ウイルスが原因で両国間に誤解が生じてほしくない。毎日テレビで同じメッセージが流れている。特にトルコの一部の実業家は、この出来事を喜んでいる。他人の痛みに幸せを感じることは、この国のホスピタリティに反する」と述べた。もし、トルコが中国への輸出を、今あるいは後に増加するなら、喜ばしいことと述べるソンフェン領事は、「私たちが唯一望むのは、この幸せが私たちの痛みを通じてのものあってほしくはないことである」と述べた。フアン・ソンフェン領事とコロナウイルスの影響およびトルコと中国の貿易関係について話した。
-コロナウイルスに関する最新の状況はどうか。
ここ最近、患者の確認数が増加し、感染が疑わしい人の数も増えている。退院した人の数も増加している。発生地域への往来は制限された。感染者の多くは武漢県である。多くのうわさがある。この病気は、中国と世界を滅ぼすと。このような噂は、恐怖をあおっている。最初は、普通のインフルエンザの様に捉えられていた。しかし、現在ではコロナウイルスに対して深刻な対応がとられている。一部の地域では往来が制限されると、これは人権侵害と言われた。しかし、これは健康のためには有益である。でなければ、どの国で最も発展した都市の一つを閉鎖することを望もうか。
-ウイルスに対して、他国同様に、トルコでも深刻な不安がある。どのように見ているか。
現在、トルコであなた方がご覧になる中国人は安全である。全く病気にかかっていないという診断がある。以前は、極東から来た人の顔を見ると人々は挨拶をしてくれた。現在は、これが少なくなった。この人は病気ではないかと怖がっているからである。中国から新しくやってきた人々に対しては、2週間の隔離がある。私たちは関連組織にそれを求めた。いかなる形でも働かせるべきでない、と私たちは言った。中国から来る人々を私たちは管理している。トルコの友らが中国人を見て逃げないように。マスクをつけた人々を見ると人々は混乱するが、予防のためにマスクを着けている。あたかも中国全土で病気が蔓延っているかのように見られている。そんなことはない。
-遠ざかるのはトルコだけでなのか。
多くの場所である。トルコで20年間私は働いている。トルコ人のホスピタリティをとてもよくわかっている。この問題で私たちの間で誤解が生じてほしくない。毎日テレビで同じメッセージが流されている。あらゆる話題があるにもかかわらず、最も注目を引く情報は、この病気であるように放映している。このような情報に人々は影響されている。これよりもっと危険な考え方がある。中国でこのような病気が発生したと、中国経済を悪化させ、これはトルコ経済に好機といった考えが生ずれば、これは私たちを不安にさせる。最近このような情報をとても耳にする。例えば、靴業者、繊維業者、農家、他の一部業界は、あたかも中国での病気が原因で自らの業界にとってチャンスが巡ってきたと少しいい気分になっている。この幸福は自らの業界の会合で共有すればいいことである。一部のトルコ人実業家は、この出来事をとても幸せに感じている。他人の痛みを通じて幸せを感じることは、この国のホスピタリティに反する。私は何年間もトルコと中国の間での貿易協力の発展のために働いている。私たちは、プロジェクトを発展させている。トルコからより多くの商品をどのようの買えるかを考えている。もしトルコが中国への輸出を、今あるいは後に増加させたならば、このことをうれしく感じる。私たちが唯一望むことは、この幸せが私たちの痛みを通じてではないことである。
■中国が停滞すると皆に悪影響
-この前、国外の新聞でも分析が発表された、ウイルスを理由に中国経済が縮小するとトルコに利する、これはどれほど本当のことなのか。
この病いを一層貿易を増す機会と捉えるべきではない。国外のメディアでウイルスが理由で中国の経済が一パーセント縮小すると、トルコは0.03パーセント拡大すると言われている。中国の景気が落ちると、他の国々も落ちるのである。中国は世界の中で最も急速に成長する国である。我々の国民総生産は年間6-7パーセントである。では、トルコの成長目標はたった0.03パーセントなのか。中国が完全に停滞すると、全世界も停滞し、トルコもこれから悪影響を受ける。
■買い物の縮小
-コロナウイルスを原因とした中国経済の損失はどのくらいと予想するか。
そのことを計算するにはまだ時期尚早である。短期的な影響はより大きなものとなろうが、長期的には平常に戻るだろう。目下、多くの人は、中国は動力で、すべては止まったと思っている。そんなことはない。病気のために、多くの人たちが娯楽を控えているだけである。買い物を控えている。可能な限り自宅で食事を摂っている。人々の活動が減少したので、消費も減少したが、ネットショッピングは増加した。例えば、17年前にサーズ・ウイルスが発生した際にも、多くの国々が中国は終わった、事態を収拾できない、と言っていた。しかし、その年11パーセント成長した。生産も消費も問題はない。
■貿易、旅行客減少
-コロナウイルス発生前にトルコと中国の間で経済の面でどのような議題が存在し、どのようなことについて携わっていたのか。
この病気はまだ新しい問題で、一月程である。病気の治療方法が見つかり、その病気が存在する地域も日毎に平常化するだろう。
トルコは、一部の分野で我々に制限を課さないことだけで十分である。企業人がトルコを訪れてフェアに参加するはずが、それができない。飛行便がないからである。取り引きが減少し、観光客も減少するだろう。トルコは中国から100万の観光客を当て込んでいた。どうなろうか。
観光業の分野ではトルコ側の損失が一層多くなろう。トルコで繊維業の生産が増すことは、我々も喜んでいる。昨今、トルコは中国に向けて沢山のマスクと革袋を販売した。トルコがこれだけ生産能力があり助かった、と我々は言っている。この意味でウィンーウィンとなるべきである。多分、史上始めて、今年の1-2-3月は、中国に対しトルコ側の出超となろう。
-中国企業はトルコで合計どれほど投資しているのか。
30億ドル程である。最新の数字を含んでいない、ここの所、病気のことのみに頭を悩ませているからである。ここ数年、投資は急増している。中国は、ここトルコでも、トルコと協力して第三国でも、投資を行いたいと願っている。トルコ企業は、中国で500万ドルの投資をしている。トルコでは、在イスタンブル中国総領事館管轄区域のみだけでも千近い中国企業がいる。この数字にはレストランや小企業は含んでいない。
-中国からの生物の輸入に制限がかかり飛行機のフライトも止まった。両国関係にどう影響する。
政府は、中国からトルコに来る一部物品に制限を設けた。例えば、生物である。これは元々大した額ではない。こうした制限は一部悪影響生む側面がある。第1は、トルコの税関職員がトルコに来る物品について十分にわかっていないかもしれず、一部の場所で我々が目にしたのは、2019年8月に船便で送られた蜂蜜といった物品である。今現在、税関職員は禁止だとして、先の物品を受け入れないのである。昨年、中国を発ったのにである。従来は中国から物品が届くと、一日で税関の手続き済んだというのに、今は一週間かかる。こうしたことは両国間の通常の貿易に悪影響を与える。これを憂慮している。世界保健機関も商品の出入りに制限を設けないよう言っている。トルコ政府の先のような態度を正しいものと思っていない。この点で情報汚染がある。
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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:48562 )