シリア反体制派、イドリブで軍事行動開始
2020年02月20日付 Hurriyet 紙

イドリブからまたも最新ニュースが入った。穏健反体制派軍がイドリブ県南部で軍事行動を開始した。アサド政権軍がイドリブ県南部で奪還した居住地を取り戻すために地上を進撃している反体制派は、ナイラブ村に入った。村では政権軍との激しい衝突が続いている。

アスタナ協定及びソチ合意を無視してイドリブ南部に進軍したバッシャール・アサド政権軍に対して軍事行動を開始した穏健反体制派軍がナイラブ村に突入した。村では激しい衝突が続いている。

反体制派は、政権軍が確保したイドリブ南部の居住地を取り戻そうと軍事行動をはじめ、サラーキブ市北西部に位置するナイラブ村に入った。穏健反体制派軍は村の政権軍をターゲットに砲火した後、地上から進撃し、政権軍の戦車1台と武装者を全滅させ、戦車を1台手に入れた。

村では、穏健反体制派軍と政権軍の間で激しい衝突が続いている。
ネイラブ村は2月3日に政権軍の支配下に入っている。
サラーキブ市は、ダマスカスとアレッポをつなげるM5幹線道路と、イドリブ―ラズキイェ―アレッポをつなげるM4幹線道路が合流する重要な地点に位置する。

■アスタナ協定とソチ合意を反故にした

シリア北西部に位置するイドリブは、内戦開始時から今に至るまで、反体制派や反体制武装集団の拠点であり続けている。国内移住により人口が400万人に達したイドリブの中心地は、2015年に反体制派の支配下に入った。イドリブは政権がターゲットとする地域の筆頭である。

トルコ、ロシア、イランが参加し2017年5月4日から5日にかけて行われたアスタナ会談では、イドリブと複数の周辺県(ラタキーヤ、ハマー、アレッポ)の一部、ホムス県北部、首都ダマスカスにある東グータと、南部(ダルアー県とクネイトラ県)の4つの「緊張緩和地域」が形成された。しかしアサド政権やイランの支援を受けたテロ組織は、休戦宣言により休戦維持が決定された4地域のうち3地域をロシアの航空支援をもとに奪還し、イドリブへの派兵を強めた。政権軍が2018年9月に軍の強化を促進したことを踏まえ、トルコとロシアは2018年9月17日に休戦協定の強化のためにソチで追加合意に至った。政権軍は一時的に攻撃をやめるも、その後再び攻撃を開始し、2019年5月に全域を回復するために地上での軍事行動を開始した。

フルスィ・アカル国防相は、2019年5月10日に行った説明で、増加していた政権軍部隊によるイドリブ南部への攻撃や蛮行が、5月6日以降地上での軍事行動へ転じたことを指摘している。

政権軍とその支持者はこの日以降、カフルズィーター市、ハーンシャイフーン市、マラアット・ヌーマーン市、サラーキブ市などの大都市の他、イドリブ県南部と南東部、ハマー県北部と東部、アレッポ県南部と西部の多くの居住地を集中砲撃と空爆によって奪還した。

2018年9月17日に結ばれたソチ合意から今にいたるまでに、政権軍およびその支持者たちによるイドリブ攻撃で1800人以上の民間人が命を落としている。2019年1月以降の移民の数は194万2千人となった。

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( 翻訳者:山下鈴奈 )
( 記事ID:48577 )