コロナウイルス危惧、トルコ、イラン国境閉鎖
2020年02月23日付 Milliyet 紙


イランでコロナウイルス(Covid-19)による死者が8人に増加し、トルコ政府は緊急の決定を行った。ファフレッティン・コジャ保健相はイランとの国境を一時的に封鎖することを宣言した。「イランから我が国への道路と鉄道による通行は、2月23日17時以降一時的に止められた。全国際線は一方的に、一時的に運休する。つまり、イランからトルコへの入国は禁止された。トルコからイランへの出国に関しては引き続き可能である」と述べた。

トルコーイラン国境はコロナウイルスの脅威により封鎖された。トルコ以外ではイラク、パキスタン、トルクメニスタン、クウェートとサウジアラビアがイラン国境を封鎖した。

ファフレッティン・コジャ保健相は2月23日に現状でイスラエル、レバノンを含めた32か国で感染者が合計7万4402人、死者は2464人であることを発表した上で次のように述べた。

■「国境を一時的に封鎖することを決定した」

「早い時点で実施した効果的な対応により、今日までこの病気と流行を我が国から遠ざけておくことに成功した。しかし、この感染症は隣国イランでも発生し、感染者数と死者数の増加は我々にとっての警告を意味する。この情報を受けてコロナウイルス科学委員会はイランに関して会議を行い、あらゆる可能性を議論した。さらに、イラン当局と我が国の関係機関、組織と会談した。私はイランのサイード・ナーマキー保健相と直接会談した。我が国の大統領は、この問題に密接に取り組んでおられ、とりわけ市民を守るため科学機関が講じるべき必要な予防策をとるよう指示された。」

コジャ保健相は2月23日時点で、イランで発症者が43人、死者が8人となったとして次のように述べた。
「イランとの国境には3つの検問所がある。アウル・ギュルブラク、ヴァン・カプキョイ、そしてハッキャーリ・エセンデレだ。これに加えてウードゥルからナヒチェヴァン自治共和国へ続くディルジュ国境門もある。保健省の下で業務を担う科学機関からの提言と勧告において、国境の往来を減らすという追加対策が必要だとされた。イランにおける感染者数が日ごとに増えていることを鑑みて、隣国との国境を一時的に封鎖することを決定した。」

外務省、国防省、内務省、交通海事通信省、関税通商省ならびにその他の省庁と調整中であると伝えたコジャ保健相は、内務省が県行政総局からイラン国境に関わる決定を全県の知事府に伝えたことを明らかにした。

コジャ保健相は、「国際保健規則に基づき、イランからトルコへの陸路、鉄道による出入国は2月23日17時より一時的に停止される。全国際航空線に関しては20時から一方的かつ一時的に運休する。つまりイランからの入国はできなくなる。トルコからイランへの出国に関しては引き続き可能だ」と語った。

■「感染例が確認された時のための全対策は事前に策定された」

トルコ共和国があらゆる方法で感染症と戦うイラン国民とイラン政府の味方であることを強調したコジャ保健相は次のように述べた。
「最後に、金曜日に説明した対策に準じて、イランからトルコへ陸路で入国するすべての旅行者に対し、ひとりひとり検査が行われていた。発熱、鼻水、咳のような風邪の症状が確認されれば、トルコ国民であれば監視下に置かれ、検体がリファレンス研究所へ送られていた。イランもしくは他の国の国民には、入国が許可されなかった。
この際、一昨日と昨日で8人のイラン国民がこの意味で疾患所見となったことから、我が国への入国が許可されなかったのだと伝えたい。ヴァン国立病院で風邪の症状が見られた5人は監視されていた。コロナウイルスの検査結果は陰性だった、つまリコロナウイルスの患者ではない。」

■ペキジャン通商相「車両、物資、旅客の入国ゲートを封鎖した」

ルフサル・ペキジャン通商相は、「コロナウイルスの流行を受けて、イランに開かれている国境門においてイランからのあらゆる車両、物資、旅客の入国を予防目的で一時的に封鎖した。トルコからの輸出とトランジット手続きは監督の下引き続き行われる。イラン経由でトルコへ入る車両は、通行ルートが確認されることになっている。税関職員たちは衛生と健康に関する規則を厳格に守り、必要な対策をとっている」と説明した。

■ウードゥル県知事府:「入国を監視している」

ウードゥル県知事府の声明では、イランでのコロナウイルス流行に対し、ウードゥル県は国境を接しているため入国を緊密に監視していることが強調された。

また、あらゆる安全策と健康策を当初から講じているとして、「入国を緊密に監視している。公的機関の発表以外のニュースや意見を頼らないでください」と述べられた。

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( 翻訳者:小林佑輔 )
( 記事ID:48592 )