NATO、緊急会議後、トルコ関係声明
2020年02月28日付 Hurriyet 紙


トルコの要求を受けて開催されたNATOの会合の後で、NATOのストルテンベルク事務総長が記者会見を行った。
ストルテンベルクNATO事務総長の声明は次の通りである:
シリアでの状況に関して電話会談を行い、トルコは会合を要求した。今私たちは次のように述べたい。加盟国は、トルコが、イドリブでの空爆攻撃にて兵士に犠牲を受けたことについて、遺憾に思っていることを伝えた。私たちはこの攻撃を非難する。バッシャール・アサド政権の指揮下にある軍がこの攻撃を行った。この攻撃を中止すること、国際法に適合すること、そして国連の支援する平和プロセスを継続することが必要であると言いたい。

2018年に実現した、歴史的な休戦は継続されなければならない。この休戦が実現されなければ、人道危機はさらなる悪化の一途をたどったであろう。目下のところ、イドリブに残っている人々について、人道的状況が時間を経過するごとに悪化しつつある。NATOはトルコの隣にあり、トルコを大変貴重な同盟国としてみている。トルコには、何百万人の難民が居住している。NATOはトルコに対しいくつかの方法で支援を行なっている。そのうちの一つは、防空という方法である。これもシリアから行われる空爆攻撃に歯止めをかけることを確かにするだろう。NATOの南東部の境界を守り続ける。

NATOの加盟国は、兵士の犠牲が出たことから、尊い犠牲となった兵士たちやトルコの人々に対し哀悼の意を伝えた。また同時にNATOは、バッシャール・アサド大統領に対し、この空爆の攻撃を中止すること、休戦を実現することが必要であること、そしてシリアでの危機を人道的かつ外交的な形で解決することを要求した。加えて国際法に完全に適合することが必要であると言及した。

多くの人々が自らの家を放棄することを余儀なくされたままである。NATOの加盟国は今日トルコへ支援を提示している。防空システムの変更を提案している。早期警戒・管制用の飛行機の用意もある。その一方で、NATOの加盟国はいつも、トルコへの支援を増やすために、どのようにもっと多く支援を行えるかを模索しているところである。

■質疑応答

質問:NATOからもっと具体的な支援の段階をトルコは期待できるか?トルコの国境部には300万の難民がいる。
回答:NATOは大変強力な政治的支援、そして実質的な支援を提示しているところだ。これを異なるレベルで行う必要がある。加盟国はより多く何をすることができるかを模索中である。これを会合で審議した。我々は地域での状況を緊密に見守っている。そしてトルコと他の同盟国は、他の同盟国として新しい情報を共有している。NATOの同盟国はこの件について、国連が主導する平和的な解決を支持している。そしてこの点について、シリア・トルコ・ロシアに対して、国連の提唱する和平プロセスに従うよう呼びかけている。

■ツイッターにて、第4条についての告知

外交筋から入手された情報によると、NATOの常任代表級での、イドリブの議題について集まった北大西洋条約機構の会議が終了した。トルコの常任代表として会議に参加した、バサット・オズチュルク大使は、最新の展開に関連してプレゼンテーションを行い、加盟国に情報を提供することが予定されている。ストルテンベルク事務総長は、朝方にツイッターにて、トルコの要求を受け、NATOが、北大西洋条約の第4条が発動されたと発表した。

■NATOの第4条

NATOの北大西洋条約の第4条に基づき、加盟国は領土の全体性、政治的な独立性、もしくは安全が脅かされたと思われる時には、全ての加盟国によって協議することを要求することができる。

トルコで最近は2015年に、テロ組織ISのスルチュでのテロ攻撃を受けて第4条が適用されることを希望し、その後NATOが、シリアから生じている脅威に対抗し、トルコへの保安措置の適用が認められた。

この枠組みの中で、早期警戒管制機(AWACS)が該当地域をパトロールすること、東地中海において軍の部隊の増派、そして情報収集の強化、そして監視の厳重化が図られた。

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( 翻訳者:宮崎友裕 )
( 記事ID:48605 )