EU外務・安全保障政策上級代表のジョセップ・ボレル氏は、イドリブの安全地帯におけるトルコとロシアの停戦合意プロセスを歓迎すると述べた。
クロアチアの首都ザグレブで、イドリブと難民問題に焦点を当てた臨時の外務大臣会合が行われた。それに先立ち、記者会見に臨んだボレル氏は、停戦プロセスについて前向きな意思表示だと述べた。
また、EUがトルコ・ロシアとの関係を調整する必要があると指摘し、協議を必要とする多くの問題があると述べた。
バレル氏は、「停戦プロセスに関する情報を歓迎している。とてもよいニュースだ」と述べた。
■「人道的な側面に焦点を当てるべき」
ボレル氏は、EU各国の外務大臣には停戦プロセスの実行に貢献する権限はないと強調したうえで、「我々はより人道的な側面により焦点を当てるべきだ」と自説を述べた。
ボレル氏は、トルコへの追加融資についても話し合われるとして、「トルコは400万人の難民を受け入れており、その負担は非常に大きい。我々はこのことを理解する必要がある。しかしそれでもなお、難民が圧力をかけるための手段として使われることはあってはならない」と述べた。
■イドリブの安全地帯で停戦
トルコとロシアはイドリブの安全地帯における停戦に合意し、そのプロセスが開始された。
トルコのレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領とロシアのウラジミール・プーチン大統領は、ロシアの首都モスクワで協力に合意した。
モスクワで合意された協定には以下のような条文がある。
「イドリブの安全地帯における境界線沿いの地域では、2020年3月6日0時1分以降全ての軍事行動が停止される。
幹線道路M4線の北6キロ・南6キロ幅の範囲は安全回廊として設定される。
安全回廊の運用に関する詳細な基本事項は、トルコ・ロシア両国の国防省の間で7日以内に決定される。
トルコ・ロシア両国の警備部隊は、3月15日に幹線道路M4線のトルンバ(サラーキブの2キロ西)からアイン・アル・ハウルまでの地域で活動を開始する」
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( 翻訳者:神谷亮平 )
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