トルコで初のコロナウイルスの感染例が確認されてから、教育・授業の休止の是非が議論された。コロナウイルスに関する様々な会議が続けられる中、YÖK(高等教教育機構)のイェクタ・サラチ会長が文書でコメントを出し、「この問題で休校措置に踏み切るのは不適切だとは思うが、政府が決めるべきことだ」と述べた。問題に関する発表は、国民教育省から行われた。同省からの書面で、各県・郡の教育局に申請された社会活動の許可ならびに感染対策が、県知事府により行われることが通知された。これらの発表を受けて、生徒や保護者らは「学校は休校になるのか?」という問いへの答えを一層調べ始めた。その一方で、今日エルドアン大統領を議長に行われた会議の後、大統領府のイブラヒム・カルン報道官から最新の発表が行われた。国民教育省のズィヤ・セルチュク大臣もこれに関して発表し、生徒が遠隔教育を受けるということが伝えられた。さて、「学校と大学は休みになるのか?」、「学校は休みになったのか?」以下は会合の後に行われた発表の詳細である。
私たちの国でコロナウイルスの感染例が確認されてから、「学校は休校になるのか?」、「大学教育も休止されるのか?」という問いが、保護者や学生がインターネットで検索するテーマとなる中、昨日、保健省のファフレッティン・コジャ大臣が発言した。「各学校が休校になるという話は今日私たちの議題には上らなかった。今後議題となる可能性があります。今現在の時点でこの件に関して何か言うことは正しくはありません。ここでは大流行のプロセスをお伝えします。何かの進展があれば、いずれにせよ皆さんと共有いたします」と語り、この件に関する情報を発信した。注目は、今日エルドアン大統領を議長として行われる予定の会議へと向けられた。会議終了後、問題に関しての重要な発表が行われた。さて、休校か否かについて最新の動きである・・・
■カルン大臣:小学校と高校は3月16日から一週間休校となる
エルドアン大統領が議長となり、全大臣が参加したコロナウイルス会議は終了した。重要会議は5時間続いた。会議後、大統領府のイブラヒム・カルン報道官が発表が、各大学が3週間に渡り休校となることを伝えた。カルン氏は各学校の休校措置に関して以下のような発表を行った。
「今後細心の注意と決意をもって仕事を続けていきます。この流行の経緯を追い、我が国でなし得る対策についても検討しました。今日はこの各種の対策パケットについて一連の決定がなされました。
各小、中、高校は3月16日から一週間休校となります。3月23日以降、各学生には遠隔教育が行われます。
各大学は3月16日から3週間休校となります。休校期間がどのように調整されるのかはYÖKがすり合わせを行うでしょう。
各専門家たちが行ったアドバイスに沿い、スポーツ大会は4月の終わりまで観客なしの開催が決定されました。」
■YÖKからの発表:大学教員は休暇とならない
YÖKから行われた発表では、「大学の運営と教育研究職員は休暇とならない。コロナウイルスのトルコにおける流行度によってこの件は再度検討される」と述べられた。
YÖKから行われた発表は以下の通りだ。
「各大学において3月16日から始まる休暇期間の間、オンラインと遠隔教育による授業はおこなわれない。
各大学では休暇の間、カンファレンス、パネル、展覧会、会合、ワークショップ、大会等のイベントは実施されない。
各大学の運営職員と教員は休暇とはならない。コロナウイルスのトルコにおける流行度により、この問題は再度検討されることになる。」
■ズィヤ・セルチュク国民教育大臣からの発表
MEB(国民教育省)のズィヤ・セルチュク大臣は、コロナウイルスにより教育と授業の休止期間と設けたことを発表した。セルチュク大臣は、生徒が遠隔教育を受けることを伝えて、以下のような発表を行った。
「世界規模で影響しているウィルスの問題に対してMEBは各学校に技術的対策を講じました。生徒、教師、保護者の皆様の健康のために全国の各学校が3月16日から2週間の間、3月30日まで休校とされることが決まりました。
教育情報ネットワークで無料の3GBインターネット・パケットサービスが提供されています。技術的環境と選択によって、生徒たちは共通授業と、TRTの様々なチャンネルから自分に合った授業を受けることができます。保護者と生徒たちは、ポータブル通信機器から全ての情報を得られるでしょう。」
■コロナウイルスによって大学は休校となるのか?YÖK会長からの発表
YÖKのイェクタ・サラチュ会長は、大学が休校になるのかどうかという事に関して、「私はこの問題で休校措置をとることが正しいとは思えませんが、政府が決めるべきことです」と語った。サラチ氏は、「コロナウイルスの問題に関連して、全ての大学で学長補佐が任命されました。緊密な情報提供を開始します。大都市では何万人もの学生が学んでいます。彼ら全員がそれぞれ故郷へと戻るとします。これにより病気に関連するリスクとなりえるのです。よって、休校の問題については、私たちは判断を留保しています。政府の決定に従うつもりです。政府から決定がない内に私たちが対策を講じれば、健康の観点からもリスクを伴うであろうと考えています」と述べた。
■MEBから重大発表
国民教育省に属する学校と各組織で講じる必要のある対策が羅列された文書では、以下のように述べられた。
「これに伴い、ウィルスの影響から身を守ることを目的として、公立ならびに私立学校、そして各組織における学生、教師、そして学校運営者たちが参加しての実施が計画されている県、郡、国、ならびに国際レベルの会議、ワークショップ、シンポジウム、カンファレンス、フォーラム、受賞式典、スポーツ大会、競技大会等の社会活動が大事をとってキャンセルされた。」
省の書面では、県ならびに郡の教育局によって行われる社会活動の申し込みは許可されず、また問題に関しての対策は各地の知事府によって行われることが伝えられた。
■春休みが前倒しされれば、「遠隔授業」と「補習授業」が行われる
4月6日に開始予定だった春休みが、国民教育省によりコロナウイルスが理由で前倒しとなった場合に教育プロセスが遅れないよう、また生徒が不利益を被らないよう「遠隔教育」と「補習教育」が実施される。
省では、コロナウイルスの脅威に対して設けられる授業進行計画が包括的に、かつ細部に至るまで議論された。教育省本館において、教育省のズィヤ・セルチュク大臣を議長として会議が開かれ、コロナウイルスに対し各学校で適用される各種の対策が話し合われた。学校における授業進行計画に関するすべての可能性を想定するシミュレーションが個別に行われ、また様々なシナリオが検討された。会議では各学校の衛生用品の利用、また中央と地方行政間の調整作業についても全ての詳細が検討された。
■「遠隔授業」と「補習授業」
これら討議の結果として4月6日からの春休みが前倒しとなった場合、学外での教育プロセスに遅れを生じさせず、一人の生徒も不利益を被らないよう、「遠隔授業」と「補習授業」の準備が綿密に計画された。遠隔授業の点では、昨月紹介された教育情報ネットワーク(EBA)が主要な役割を担うことになる。トルコのその分野における専門教育者たちの授業解説ビデオによって構築され、デジタル図書館とAIインフラを有するインテリジェント・ガイダンス・システムによって更新されるEBAは、エラズー地震後の補習授業期間において、地震の被害を受けた生徒たちの助けとなった。各学校が早めの休暇に入った場合は、マスメディア用いた遠隔授業計画が実施される。
コロナウイルス対策の中心となる2本の柱は「各学校への情報提供作業」と「同時進行の衛生管理」を構築することであり、最後の柱は「休校となった場合、常にありとあらゆる場所からアクセスすることのできる遠隔授業インフラ」であることが明確にされた。今日に至るまで、コロナウイルスに対する生徒、教員、スタッフそして保護者らに対し、保護と予防のための数多くの対策が取られた。国内外の学校と諸教育機関ではまず包括的な通信計画が準備され、情報提供と衛生管理作業が開始された。その後、全ての学校で同時進行の衛生活動が行われ、生徒と教員が学校で接触するありとあらゆる表面が消毒された。
■コロナウイルス予防の一環で学校での社会活動が中止
MEBは各学校において計画されていた会議、ワークショップ、シンポジウム、カンファレンス、フォーラム、受賞式典、スポーツ大会、競争などの社会活動の数々をキャンセルする旨を各県に通知した。
国民教育省のムスタファ・サフラン副大臣の署名付きで各県に送付された通知では、中華人民共和国の武漢市で発生した新型コロナウイルスの感染事例が各隣国を含め世界の数多くの国において増加していると述べられた。
世界保健機構からも新型ウィルスが急速に広がっているという情報がもたらされたことが強調され、これに伴い、トルコの関係省庁によって然るべき予防ならびに管理対策が取られていることに言及した。
書面では、国民教育省に属する学校と各組織において講じられるべき対策が列挙され、次のように記載された。
「これに伴い、ウイルスの影響から身を守るために、公立及び私立校ならびに各組織において生徒、教師、学校運営者たちが参加しての実施が計画されている県と郡、国内と国際レベルの会議、ワークショップ、シンポジウム、カンファレンス、フォーラム、受賞式典、スポーツ大会、競争といった社会活動が大事をとってキャンセルされた。」
省では、県ならびに郡の教育局長へ申請される社会活動には許可が与えられず、またウイルス問題に関する対策は各知事府によって行われると通知された。
■2020年3月11日、保健省ファフレッティン・コジャ大臣からの新たな発表
ファフレッティン・コジャ保健相の最新の発表によれば、「各学校の休校問題は今日の私たちの議題には上らなかったが、今後は議題となるかもしれない。今の時点で何かを申し上げるのは正しいことではない。ここでは大流行のプロセスをお伝えし、何かの進展があれば、いずれにせよ皆さんと共有する」と述べて、この件について情報提供した。
ファフレッティン・コジャ保健相が昨日夜半に行った発表では、コロナウィルスの疑いで一人の市民が観察下に置かれ、検査で陽性の結果が出たことにより予防策が増強されている。二校の大学から休校発表が出されて以降、大学の学生と全教員の予定が変更されるのかという問いが、保護者と学生によって検索されるテーマになった。
ズィヤ・セルチュク国民教育相は、コロナウィルスによりトルコの各学校が休校となるのかどうかに関して「共同発表が行われる」と語っている。
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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:48655 )