ケイハーン紙がジャハーンプール氏を攻撃、中国側を擁護/日和見主義者たちは中国大使の丁重な対応をイランの植民地化と解釈
2020年04月11日付 Hamshahri 紙


 ケイハーン紙はある覚書のなかで、新型コロナウイルスの感染拡大に関する中国の対応と情報開示の仕方についての保健省報道官の発言を批判した。

【ハムシャフリー電子版】ケイハーン紙は、イラン保健省報道官が中国を批判した件で中国を擁護し、「新型コロナウイルスの感染拡大に関する中国の態度と情報開示についての保健省報道官の無思慮な発言は、西欧諸国に媚びへつらった発言と、奴隷根性丸出しの前歴からその態度の明らかな一部の特殊な者たちが、国の自立のために嘘の涙を流すための口実となった」と記した。

 キヤーヌーシュ・ジャハーンプール保健省報道官は、トルコのとあるメディアに対する発言のなかで、中国が新型コロナウイルスに関して虚偽の報告をしていると暗に非難していた。このことは中国当局から公式の抗議を受けたが、ジャハーンプール報道官が自身の立場に固執し、さらに物議を醸す発言を行うと、中国当局はこれにも抗議した。と同時に、中国政府当局は、より多くの情報を得るべく、中国に関する正確な情報を同国の公式筋を通じて調査するようジャハーンプール報道官に丁重に求めた。これに続けて、イラン外務省報道官は自身のツイッターで中国側を宥めながら、中国の勇気、献身、見事な仕事ぶり、更には新型コロナウイルスによる困難な日々にイランに寛大な行動を取ったことを称賛した。

 これでは、保健省報道官としての、しかも、同省の幹部以下全ての職員が今日新型コロナウイルス対策の最前線で奮闘し、さらには世界中の医療スタッフの献身ぶりが賞賛され、彼らの働きが民衆から神聖視される状況の中での、ジャハーンプール氏の物議を醸した発言は、同省報道官の責務にどれほど応えるものと言えるのか。考えねばならない点は、日和見主義者や、国内の特殊な流れの一部メディアの使い走りの連中が、よりによってわが国の危機的で神経をとがらせなければならないこの時期に、この保健省報道官の代償を伴う振舞を都合よく利用していることである。

 大悪魔アメリカとその西洋の共犯者の装いで権勢を誇った過去をもつこの悪名高き一派は、俄かにその情熱と愛国心を膨れ上がらせ、不快感をあらわにした。その結果、ジャハーンプール氏の非難により中国当局の抗議を受け、我が国外務省が中国側を宥めなければならなくなったことで、イスラーム共和国は中国の植民地のようになってしまったのだ!確かに、愛国心は極めて価値ある賞賛に値する感情であり概念であるが、この一派の過去を全体的に振り返ってみると、愛国心という衣は彼らには大きすぎるだけでなく、全くふさわしくもないものだ、ということが分かるだろう。

 こうした主張をした者たちはアメリカに書状を書き、イランがアメリカに降伏し屈服するよう、トランプにイランへのより重い制裁を要求した者たちであった。この一派は、敵対的で反革命的なメディアのネットワークに呼応して、国民がアメリカの強欲に抵抗しようとする意欲を挫くことで社会に絶望や失望を注ぎこみ、ついには世界で最も罪深い政府と屈辱的な交渉を行うべく、いかなる努力も惜しまない輩である。また、このような主張をする者たちは、アメリカとヨーロッパによる最悪の誹謗中傷や侮蔑、なかでもトランプがイラン国民をテロリスト呼ばわりしていることに口をつぐむ者たちであり、核合意とその後のプロセスでの西側の汚らわしい欺瞞を耳にした後でもなお、抗議する代わりに正当化し、それに蓋をしてしまうような主張の一派なのである。こうした事例は、何十でも何百でもある。今日彼らはあらん限りの図々しさをもって、ジャハーンプール氏に向けられた中国大使の、抗議の口調であるとは言え丁重な対応を、イランの植民地化に解釈してしまうのである。

 しかも、イランが新型コロナウイルスとの闘いの中で困難な状況にあってさえも、制裁を緩和せず、一切の援助もせず、それどころか互いを思いやることもなくマスクや医療品を互いに奪い合った西欧諸国やアメリカと違い、中国は、寛大にもイラン政府と国民を支援し、共に歩むべく駆けつけてくれたのである。

 1000万枚のマスク、50万個の新型コロナウイルス検査キット、30万着の手術服と医療用防護服、220万枚の手袋、350個の人工呼吸器、500床の簡易式の病室、薬類と様々な医療品は、全て中国からイランへの無償支援に含まれており、ある意味ではこの新型コロナウイルスの辛く困難な日々の中の唯一の我々の支援者であった。この2年間のイランの主要な輸出先であり、アメリカと西欧諸国による抑圧的な制裁の時代に、最も重要なイラン経済の動脈であったのは、まさにこの中国であったことは明白であり、これについては言を俟たない。

 以上のことから、次のことは極めて明白である。すなわち、このような悪名高く悪しき過去を持つ一派の者たちにとって問題なのは、イランの自立への懸念ではない。というのも、かつて西洋の下僕の一人が、我々は大英帝国の植民地になれなかったと吹聴していたからだ。この一派の者たちにとっての苦痛は、イランはなぜ大悪魔(アメリカ)と詐欺師・西洋の植民地になっていないのか、ということなのである。

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( 翻訳者:AM )
( 記事ID:48886 )