アメリカ、PKKへマスク支援
2020年05月01日付 Cumhuriyet 紙
世界で最も新型コロナウイルスによる影響を受けている国の1つであるアメリカが、シリアのテロ組織PKK(クルディスタン労働者党)・YPG(クルド人民防衛隊)に対してトラックに山積みの医療器具やマスクを寄贈した。トルコはその2日前、軍用機でアメリカに支援物資を送っていた。
新型コロナウイルス流行の中心であり、公式な数値によると100万人以上がCOVID-19ウイルスに感染しているとされているアメリカは、シリアのテロ組織PKK・YPGに対する支援として医療器具を寄贈した。
トルコは今週、アメリカに軍用機2機分の医療器具を送っている。軍用機にはマスク、防護服などあらゆるものが積載されていた。
アメリカはシリアのPKK・YPGに対してあらゆる種の支援を保証しており、感染の影響が深刻化してもなおこれらのテロ組織を放っておかない。アメリカ軍のイラク・シリア特別作戦共同部隊は公式Twitterで、PKK・YPGに対して医療器具の支援を行ったと発表した。
ソズジュ紙によると、支援物資はハセケ県のエシ・シェッダディ地域でPKK・YPGに渡された。支援物資は持ち運び式の洗浄容器、石鹸、抗菌タオル、マスク、手袋などからなるということだ。
アメリカは4月初頭にも、PKK・YPGに対して120万ドル相当の支援物資を供給したことを明らかにしている。PKK・YPG側は、送られた物資が足りず輸送が遅いと主張していた。
与党はここのところ、アメリカを「列強」と表現し、トルコ経済を崩壊させようとしているとみなしている。そのアメリカに軍用機2機分の医療器具の支援を行ったことに対し、数千人の市民が批判的な反応を示した。トルコでマスクが不足している中でアメリカにマスクを送り、その後にアメリカがPKK・YPGに医療器具の支援を行ったことについて、多くの市民がソーシャルメディアを用いて批判した。
AKP(公正発展党)所属のエルドアン大統領は、先日アメリカに軍用機2機分の支援物資を送った際に発した書面による声明で「我が国は、アメリカにとって信頼のおける強力な同盟国として、あらゆる種の連帯を示し続けるということを信じてほしい」と述べた。
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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:49003 )