■「シーザー法」施行後数日のダマスカスとアレッポの市場はどのような様子だったか?
【本紙】
そうした住居の殆どが損傷していて修繕が必要だったことを考慮すると、「建設業界は大きく、また手堅く成長していた。少なくともよく知れたようなシリアに関するデータやシリアの情勢に鑑みれば、どんな状況であれ建設業界が後退するとは全く予想していなかった。だが水曜日になって、あらゆる可能性が出てきたと思い知らされた。」業者の男性はそう話した。
米国の厳格化された制裁法は、昨年末シリア政府に対して科された。同法は、条項の一つにおいて復興に用いられる資材の輸入禁止を定めている。シリア政府側の支配地域はセメントやセラミック、鉄をエジプトや中国、イランから輸入しており、こうした資材のシリアへの輸入に影響があることが想定される。
しかし、シリア政府はロシアやイランのメンテナンス企業、また北朝鮮の専門家ら等との協力により、国営セメント生産工場の再稼働に向けた活発な活動を始めていた。これにより、現在の市場需要に応えるだけのセメントの供給という点では、(シリアが)シーザー法による制裁を克服してしまうのではないかとも考えられている。
先ほどのダマスカスの業者の男性はさらに、以下のように付言した。「復興となると、国内の生産では需要の4分の1を満たすことさえできないだろう。そのため、鉄や他の輸入物資すべてとは違ってセメントに対する需要の増加はここ最近みられなかったが、結局我々は業者として、シーザー法による先の見えない霧が晴れるまで一斉に販売を停止するという一致団結した措置をとった。」
(3)に続く
(1)に戻る
この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:堀嘉隆 )
( 記事ID:49364 )