トルコ、アルメニア・アゼルバイジャン紛争にメッセージ
2020年07月17日付 Milliyet 紙
フルスィ・アカル国防大臣は、アゼルバイジャンのタフロフ国防副大臣兼宮軍司令官との間で会合を行ない、アルメニアに対して強硬な言葉を発した。アカル大臣は「必ずツケを払うことになるだろう!」と述べた。
フルスィ・アカル国防大臣は、アゼルバイジャンに対するアルメニアの軍事攻撃を非難し「この攻撃を開始した者たちは陰謀に屈服し、この陰謀に溺れ、行った事のツケを必ず払うことになる」と述べた。
アカル大臣は、アルメニアがアゼルバイジャン国軍に対して軍事攻撃を行ったと判明した時期、国防省にアゼルバイジャンのラミズ・タヒロフ国防副大臣兼空軍司令官を迎えて会合を行なった。参謀総長のヤシャル・ギュレル大将、陸軍司令部のウミト・デュンダル大将、空軍司令部のハサン・キュチュクカクユズ大将、海軍司令部のアドナン・オズバル大将も参加したこの会合の冒頭で、アカル大臣は「アゼルバイジャンのトヴズ地方に対する卑劣な軍事攻撃を激しく非難する。アゼルバイジャンのトルコ人の痛みは我々の痛みである。その地で起こっている全ての苦境がこの地で深く感じられていることを諸君の全員が知ることを望む」と述べた。
■「アゼルバイジャンの兄弟たちにお悔やみを述べる」と言ったアカル大臣は次のように続けた。
「彼らの血がそのままにされないことを保証すると明言したい。ナゴルノ・カラバフでの法的な根拠や正当性を欠いた占領を受け入れることはできないとあらゆるプラットフォームで述べ、今後もそれを継続する。大統領が初めの段階から言っていたように、これは実際にアルメニアの身の程をわきまえない試みである。私たちも言っているように、この攻撃を開始した者たちは陰謀に屈服し、この陰謀に溺れ、今後行った事のツケを必ず払うことになる。
■「心から感じている」
アゼルバイジャンの兄弟らに対してなされたあらゆる種の攻撃に対し、これまでアゼルバイジャンの兄弟らと共にいたのと同じように、今後も共に居続ける。我々はアゼルバイジャンの兄弟らと一つであり、共にあり、心からその痛みを感じており、我々はトルコ共和国として、そしてトルコ国軍として、これまでそうであったように必要なことは何であれ行うことを続ける。このことは誰も疑いようがない。」
一方で、アゼルバイジャンとアルメニアの戦闘が続く中、トルコ国軍の無人機・無人爆撃機がトルコ・アルメニア国境上空の飛行を開始したということだ。アゼルバイジャンのメディアは、トルコ国軍がアゼルバイジャンを援護するために、アルメニアとの国境地帯でF-16軍用機が低空飛行を実施したと続けて報道した。
このことに際してアゼルバイジャン国防省は、アルメニア軍が昨日午前にトヴズ県のアゼルバイジャン軍基地を攻撃したと発表した。同省は、アルメニア軍がアーダム、ドンダル・クシュチュ、ヴァヒトリの3村を重火器、榴弾砲で砲撃したと発表した。この戦闘でアゼルバイジャン軍の兵士1人が死亡し、また20人ほどのアルメニア兵が殺害されたということだ。
■外務大臣を解任
アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領は、エルマル・メンメディヤロフ外務大臣がナゴルノ・カラバフ問題の解決交渉に失敗し、7月12日に国境地帯での武力衝突が始まった際に任務を十分全うしなかったとして非難し、外務大臣の職を解いた。アリエフ大統領は、ジェイフン・バイラモフ教育大臣を外務大臣に任命した。2004年に外務大臣に就任したメンメディヤロフ氏は、先日閣僚会合でアリエフ大統領に非難されたということだ。これに際してメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、バイラモフ新外務大臣の就任を祝福した。
■4政党による共同の非難
トルコ大国民議会は、アルメニアが7月12日以降アゼルバイジャンのトヴズ地方で行なっている軍事攻撃を共同声明の形で非難した。
トルコ大国民議会総会のサディ・ビルギチ議長代行が読み上げた声明には、AKP(公正発展党)、CHP(共和人民党)、MHP(民族主義者行動党)、IYI党が署名した。声明には、アゼルバイジャンに対するアルメニアの軍事攻撃を「非難する」と記されており、「アルメニアは間違った道を進んでいる。この攻撃は、アゼルバイジャンの領土であるナゴルノ・カラバフとその周辺地域をここ数年支配しているアルメニアの、人々が知るところの攻撃的な態度の一例であり、南カフカス地域の恒久的な平和と安定にとっての最大の脅威だ。アルメニアのこの行動は法と権利を無視したものであり、我々は国際社会がこれに対して反応を示すことを求める。トルコは今後もあらゆる手段を講じ、アゼルバイジャンが領土の一体性を確保する努力を支援し続ける」と記されている。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:49561 )