イスタンブル協定撤回の動きに反対、子供の目の前で母親が殺されるのは家族の仕組みを壊さないのか
2020年07月20日付 Cumhuriyet 紙
女性たちは問いかけた。エミネ・ブルトが子供の目の前で殺害されることは家族の仕組みを壊さないのか。
カドゥキョイの波止場広場に集った女性会議のメンバーたちは、イスタンブル協定の撤回に関し開始された動きに反発を示し、「イスタンブル協定は女性の生存権である。イスタンブル協定は女性の命を担保する。すべての女性に、これを守るよう呼びかける」と述べた。
「女性の殺人を阻止するプラットフォーム」メンバーのアイシェン・カヴァスさんは、「女性の殺人の真実を隠すことはできない。私たちの生存権のためにイスタンブル協定を全力で守る」と述べた。
■私たちの希望を挫くことは出来ない
「女性の殺人を阻止するプラットフォーム」のフィダン・アタシェリム事務局長は、「彼らが望んでいるのは、女性たちは黙れ、保護されるな、ということだ。しかし、そうはいかない。決して私たちは許さない」と述べた。「女性の殺人を阻止するプラットフォーム」のギュルスム・カイ代表は、次のように話した。
「イスタンブル協定が、家族の構造を壊すと彼らは言っている。女性が殺されるのに、なぜ、結婚させるのか。エミネ・ブルトさん(注1)が、子供の目の前で[元夫により]殺されることは家族の構造を破壊しないのか。 イスタンブル協定のどの条項であれ議論に持ち込むのを許さない。」
■私の心は粉々になった
保護中に、配偶者によって刺殺されたムフテレム・ギョチメンさんの姉チーデム・エブジルさんは、「私の心は粉々になった。あなたたちは、どんな顔で協定を撤回するというのか。私たちは、決して許可しない。私たちをコロナウィルスからではなく、馬鹿げた制度から守って下さい」と述べた。
■私たちは許可しない
昔の恋人によって殺されたヘリン・パランデュケンさんの父ニハト・パランデュケンさんは、「私は、母であり父であった。娘をとても困難な条件の中育てた。娘は学校の前で殺された。命が続く限りイスタンブル協定の撤回を許可しない」と述べた。
注1 関連記事
・元夫ストーカー殺人事件に閣僚からも非難の声 (2019.8.24) Hürriyet紙
イスタンブル協定関連記事
・女性への暴力による死者、すでに240人―2014 (2014.11.14) Radikal紙
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:49583 )